そういえば現代人には暇が多すぎるのかと思う。浅学のため深くは知らないが昔の人たちは生活のほとんどが生きることに直結していたように感じる。例えばはるか昔の人間が狩りをしていた時代なんてのはわかりやすい。生きるために狩りをして、狩りをするために資材を集めたりなんかして、生活の時間の多くが次の日を生きるために必要な行為に思える。そこまで昔の人類でなくても、働くという行為が今よりももっと生きるためということに直結していたと思う。それに比べて現代では暇ができすぎたのかなと思う。極論だが、この国に生まれたからには拘らなければ働かなくても健康で文化的な最低限度の生活は送れるのだ。しかし、現代人の多くはその生活をより豊かにするというよりも、生まれた余暇を消費するためだけに働いてお金を稼いでいるように思える。それがなんら悪いことではないと思うが、労働というものがむかしとは少し本質的に違うものになっているのかなと思う。

仕事を早く終わらせて手に入れた金と余暇をどちらも消費するためだけに使い、それをするためにまた働くというのは、なんだかどこか虚しくもありつつ、とても頭のいい誰かにそうなるように仕向けられていそうで怖いなと思った。