ゆう@子育てパパ

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高さ日本一のビルに、売り場面積日本一の百貨店-。7日開業した「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)。「日本一」の話題が先行しがちだが、真骨頂は別にある。最新のIT(情報技術)活用で驚きや心地よさを演出、計算し尽くされた「日本一のおもてなし」の技が随所に隠されているのだ。
最上層(58~60階)に入る展望台「ハルカス300」。迫力ある360度のパノラマが売りだが、「わくわく感」を増幅させるツールが「ハルカスウィンドウ」。タブレット端末で眺望の情報を提供する有料サービスだ。
自分が見ている眺望と同じ景色が端末に表示され、移動すれば端末の景色も連動して変わる仕掛け。施設などのアイコンをタッチすれば詳しい情報が表示される。夜の展望台では音と光を駆使した映像ショーもあり、一日中楽しめそうだ。
中核施設、近鉄百貨店本店の「あべのハルカス近鉄本店」は、約10万平方メートルのうち4分の1が非物販スペース。飲食店や幼児教室、貸菜園など、従来の百貨店にはなかったフロアを設けた。入り口には来店客の気分を高揚させるアロマオイルの香りを漂わせ、BGMはCDより音質がよい音源「ハイレゾリューション」を使用。エレベーターなどの音声も、テレビ番組「情熱大陸」のナレーションで知られる窪田等さんを採用するなどの凝りようだ。
“最上級のおもてなし”を提供するのが、上層階に入る米国系高級ホテル「大阪マリオット都ホテル」。55階の「インペリアルスイート」(162平方メートル、1室約35万円)は地上約260メートル。大阪市内や大阪湾を一望できる。一方、「コンシェルジュには周辺にある昔ながらの名物居酒屋などを宿泊客に紹介するよう指導している」(鳥居正彦総支配人)と、いわゆる「外資系ラグジュアリーホテル」の従来のサービスとは一線を画している。
「単独ではできないサービスを実現する」(近畿日本鉄道の小林哲也社長)と、各施設の連携も進める。ホテルの宿泊客が早朝、展望台に優先的に入場できるなどのサービスを検討している。
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