ゆう@子育てパパ

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レギュラーコーヒー最大手のUCC上島珈琲(神戸市)が、海外で発掘した“幻のコーヒー”を限定販売している。昨年新発売した品種も好評で、今年は約3倍を用意した。同社では、生産が途絶えたコーヒーを探す専門部隊がわずかな情報を手がかりに、世界を駆け回っている。
今年販売数を増やしたのは、カフェインの含有量が通常の半分以下の「ローリナ」(100グラム=1470円)。人工的にカフェイン成分を除去した商品とは異なる豊かな香りと味わいが特徴で、1日から限定3千パックを販売している。
商品化のきっかけは、同社の「農事調査室」にブラジル駐在員から2008年に寄せられた、「カフェインハーフの木があるらしい」との情報。さっそく現地へ飛び、同国ミナスジェライス州南部の農園でそれらしい木を発見した。
持ち主は「収量が少ないし、病気にも弱い。バッタに食われたコーヒーは初めてだ」と手入れもせずに放置していた。だが、カフェイン含有量を調べると0・56%と、通常のアラビカ種の半分以下。「これだ!」と種を確保し、09年に生産を開始した。
出荷可能な収量と質を確保できたのは12年。販売後、早々に完売する人気商品となった。今年は栽培も軌道に乗り、販売数を増やすこともできた。
UCCはローリナの前にも別の幻のコーヒーを発見、07年から販売している。100グラム=8400円と、一般向けレギュラーコーヒーでは史上最高水準の「ブルボンポワントゥ」だ。今年は900パックを用意した。
アフリカ東部のマダガスカル島から800キロ離れたインド洋に浮かぶレユニオン島で生産される品種。強い甘みと香りの高さが特徴だ。ルイ15世や文豪バルザックも愛飲したとされるが、1942年以降は生産が途絶えていた。
商品化の端緒は、同社と取引のあったマダガスカル島の農家が持っていたという木が、レユニオン島から来たものらしいとの口コミ情報。99年に現地調査に乗り出し、同島でラジオを通じて情報提供を呼びかけ、仏の国立農業研究開発国際センター(CIRAD)などの協力で再生が実現した。現在は約60軒の農家が生産し、レユニオンの特産品に唯一認証されている。農事調査室の中桐理室長(58)は「幻のコーヒーに関する情報は、まだまだ世界に埋もれている」と話している。
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