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町工場の職人たちが自作こまで日本一を競う「全日本製造業コマ大戦協会」が19日に発足する。県内を中心とした製造業の有志グループ「心技隊」が2012年2月に横浜で最初の「コマ大戦」を開いたところ、全国の中小製造業に話題と共感が広がり2回目は参加チームが10倍に。その勢いは増す一方となり、全国組織化することにした。
始まりは、東日本大震災で低迷した中小製造業を盛り上げたいという願いからだった。こまならば旋盤などの工作機械で簡単に作れる。直径2センチ以下に制限し、材質や重さには制限はなく自由に設計できるようにした。勝者は敗者のこまをもらえるという、遊び心あふれるルールも加わった。
横浜市西区のパシフィコ横浜で12年2月に開かれた大戦には21チームが出場。各チームは重心や材質などを研究し、精密機械で精巧に作り上げたこまで競い合い、白熱した試合展開となった。
交流サイト「フェイスブック」などで大戦の様子が全国に伝わり参戦希望が殺到。今年2月に開かれた2回目の大戦の前には全国7地区で予選を開催し、参加チームは総勢200を数えた。14年の3回目の大戦までに、全国二十数カ所で地方試合が予定されている。
これまで主催した「心技隊」の隊長で、横浜市金沢区の木型モデル製造「ミナロ」の緑川賢司社長は「全国の製造業の皆さんとコマ大戦の魅力を分かち合えることはうれしい。これからもずっと大戦を続けるために全国組織にすることにした」と説明する。
協会の会長には緑川氏が就任、幹事は大戦に出場経験のある全国の中小製造業の経営者ら58人で構成する。協会は大戦の運営とともに、日本が世界に誇る町工場の高い技術力を内外にアピールする役割も担う。
東京・日本橋三越本店で19日に発足式を行い、20日には16チームによるトーナメント戦が繰り広げられる。21日には子ども向けイベント「作って学ぼう!こどもコマ大戦」なども予定している。
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