嫌な女⑤ | ボーダーライン的日常

嫌な女⑤

今振り返ると【石田さん】は【ごく普通のお客さん】で
「返って来てくれたらいいなあ」
と言う部類の人だった。

もちろん、その時は無我夢中で、そんな事考える余裕なんて無かったのだけれど。


【お客さん】が【返って来る】と言うのは【リピーターになってくれる】と言う意味で、リピーターを増やせば、指名料も入るから収入も上がる。

あたしは最初の一週間、ものすごくお客さんが着いた。
それはお客さんの中には【新人好き】や【新人ならもしかして…】などと考える人がいるからだ。この時に【リピーター】を増やしておけば、後々自分が楽だが、なかなかそうは行かなかった。


翌週から段々とお客さんに着く頻度が下がって行き、日払いで貰うお金に対しての【感動】も薄まって行く。


【仕事】にもあっという間に慣れたから、接客も通りいっぺん的なもの。…それじゃリピーターなんて来ないよ。
今ならわかる。


だけど、当時はそれに気づかなかった。
最初の一週間ぐらいの頻度でずっとお客さんが来ると思っていた。


一日二人のお客さんだと不満に思い、だけど「なぜなのか?」なんて考えもしない。
「店が暇だからだ」
なんて勘違いも甚だしかった。


続く。