失礼ながらもまとまりに欠けるスーパーのオーソドックスなお花束。まとまりに欠けるならば、花瓶も含めた全体を「まとまりに欠ける」という方向のまとまりにすればいいじゃない。

気配を消す系花瓶でなく、これらの色&柄入り花瓶をぶつけて、何だか愉快なマルチカラーに仕上げることを試みた。


以下、余裕が無いため頑張って飾ることしかしてません。
まずは縦縞のアオシマ。

真ん中辺りの空間を埋めたかった。しかしスターチスでは向きが難しかったのと、オレンジ色はちょっとお腹いっぱいになってしまったので空間のまま。

要するに上手くいかなかった。

続いて横縞のオマジ雄。

ちょっとマルチカラーに近付いた。肉眼ですとガーベラの蛍光オレンジが異様に輝いている。

余談ですがこのガーベラ、挙動が完全にチューリップ。光を求めて茎がグネグネ動き回ってます。首元が階段状に曲がってるの。

最後に水玉の小雪。

おっ。

私のテンションがちょっぴり上がった。微かな暖色マルチカラー感。
花瓶の柄は縞模様より水玉の方が今回のお花束の雰囲気に馴染むわね。

私、マルチカラーが大好きなんですけど、一生懸命マルチカラーに仕上げようとして気付いたことがある。
色んな色が満遍なくあるからマルチカラーなのよ。このお花束では私の好きな感じのマルチカラーに仕上げるのは難しい。

このお花束のお花の色ね、大量のオレンジとその親戚みたいな黄色がチョロンとあって、ニュートラルな白もありますが、何故か濃いピンクもある。全てのお花を飾ろうとすると、黄色~オレンジ色のボリュームが大きくなる。となると、濃いピンクはどうしたって添え物にならざるを得ない。黄色~オレンジの塊と対等には振る舞えないのよ、少ないから。
そのため、色んな色が満遍なくあるマルチカラーは成立せず、大量の黄色~オレンジに何故か濃いピンクが少々添えてある、という仕上がりになる。それは私の大好きなマルチカラーとは違うんです。

小雪に飾った量で、どうにかピンクの割合がやや大きくなってるかな、程度。故にちょっとだけ暖色マルチカラー感が出る。
もう一度。

ね。


今回のお花束からスターチスを大幅に減らし、濃くも淡くもないニュートラルな紫色~白グラデのアルストロメリア&濃いブルーのデルフィニウムを追加したら、私の好きな感じのマルチカラーになるかもしれない。色の分量に関して、黄色~オレンジがメインじゃなくなるので。
でもそれで組むの、勇気要るよね。

色んな色が満遍なくあるマルチカラーであれば、お花の雰囲気がバラバラでも私はあまり気になりません。むしろマルチカラーというだけでテンション上がってた。

フリージアの黄色がちょっとトーン違いますが、水仙の副花冠がそのトーンの違いのもう一段階上をいっているので相対的に淡色に寄っているように感じ、何となくまとまって見えるような。


色んな色を集めるだけでは素敵なマルチカラーは作れないと思ってます。
トーンや色相など、何かの方向で共通性があると良い。マルチなカラーなりに、まとまりが欲しい。
いっそ、色の全要素が等しく異なるお花を合わせたら素晴らしいマルチカラーになるのかもね。何もかも全部ある、完璧な混沌。

前回に引き続き、スーパーのオーソドックスなお花束ではマルチカラーにもならない、どう飾ろうにもまとまりがなくて難しい、みたいな話になってしまって心苦しさを感じている。
このままではスーパーのお花束好きとしてブログを書き続けることができません。次回こそ、スーパーのオーソドックスなお花束の魅力について。