SGLT2選択的阻害薬 ことgliflozin(グリフロジン)が、次々と承認されてきています。
申請順に、以下に記します。括弧内は、一般名、申請者名です。
スーグラ錠25mg、スーグラ錠50mg(イプラグリフロジン L-プロリン、アステラス株式会社)
フォシーガ錠5mg、フォシーガ錠10mg(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、ブリストル・マイヤーズ株式会社)
ルセフィ錠2.5mg、ルセフィ錠5mg(ルセオグリフロジン水和物、大正製薬株式会社)
デベルザ錠20mg(トホグリフロジン水和物、興和株式会社)、アプルウェイ錠20mg(トホグリフロジン水和物、サノフィ株式会社)
です。
これらの薬剤は、1日1回1錠と服用しやすい用法となっています。
スーグラ錠、フォシーガ錠、ルセフィ錠に関しては2規格ありますが、主薬の含有量が多い規格の方は、主薬の含有量の少ない規格では効果不十分の場合に存在する規格と考えていいでしょう。
一般名の語尾はすべて『グリフロジン』となっているので、接頭語と商品名との結びつきおよび、1日最大投与量を把握していればOKだと思います。
つまり、一般名の接頭語と商品名および1日最大投与量の関係は以下のようになります。
イプラ→スーグラ(50)
ダパ→フォシーガ (10)
ルセオ→ルセフィ(5)
トホ→デベルザ、アプルウェイ( 20)
僕個人が思うには、この新規作用機序を有する薬の面白いところは、
SGLT2選択的阻害薬が糖尿病モデル動物において尿糖排泄を促進することにより、高血糖やインスリン抵抗性の改善、膵臓の疲弊や糖尿病性腎症の進行を抑制することが報告されている
ということです。1)
1)スーグラ錠の審査結果報告書より。
審査報告(1)、平成25年9月5日、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、Ⅱ、提出された資料の概略及び審査の概略、1、起源又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料を参照
当然のことなのですが、大事なことは、人での有効性と安全性です。
これは、臨床現場での多くのデータを丁寧に解析していくなかで徐々に明らかになっていくことです。
つまり、これらの薬剤の有効性、安全性はまだはっきりとはわかっていないと考えるべきだということです。
日本の承認審査は世界最高水準なので、承認された時点でかなり安全性の上で保証されているとは思いますが。