添付文書 | Coffee of Cusie

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薬剤師ですが、仕事内容は行政です。学生時代は、数学、物理学、化学、生物学に特に興味がありました。

なんだかんだいっても一番多く触れている情報源は添付文書だと思う。

基本的に僕の場合、薬理学と病態生理学の知識とを関連付けながら添付文書の文面を読んでいく。

なぜなら、警告や禁忌、効能・効果、用法・用量、慎重投与、重要な基本的事項、相互作用、副作用などの記述のうち、これらの知識から納得できる事柄が少なくないからだ。(これにより暗記量も減らせるし、応用もきく)

とりわけ、効能・効果と副作用は薬理学と直結する。

また、過量投与のところを読むことにより、その薬の作用を理解する上での参考にできる。

そして、これらの知識から、慎重投与、重要な基本的事項などを読み解いていく。

ちなみに、薬効薬理の項目はその薬の薬理を考える上で重要だが、作用機序をしっかりと書いていないもの(インタビューフォームも含めて)も少なくなく、薬理学の教科書などと合わせて読む必要もあるだろう。

また、ヒトではなく動物実験の結果の場合は、効能・効果、副作用、慎重投与、重要な基本的事項、過量投与などの項目と照らし合わせて読み解く必要があり、注意が必要だし、ある程度の思考力や知識量を問われる。

やはりヒトへの作用が重要だ。

薬物動態や臨床成績も重要だが、これは読み方を知らないと痛い目をみる。

用法・用量や相互作用に関連するところだけ薬物動態をピックアップするのがよいだろう。

僕の場合、臨床成績は余力があるときに読むようにしている。


そして添付文書は、分野ごとにまとめて読むと勉強になる。

例えば、高血庄治療剤の主なものを薬理作用別にいくつか取り上げて読んでみると面白い。

共通点や相違点がわかってくるし、なによりも全体像が鮮明になる。



薬剤師は勉強することが多く、大変な職業だとは思う。

しかし、常に挑戦し続けなければ取り残されてしまうという意味で、刺激的な職業だと思う。