ひとつ前の記事では、そもそも「自分のワークライフバランスは悪い」と思っている人はどういう状況なのか?という視点から解説してきました。
~ 前回のまとめ ~
- 「自分のワークライフバランスは悪い」と思っている人の多くは、恐らくは「ワークの方が多すぎる」と感じている。だからこそ「ワークの総量を規制しよう」といった発想が出てくる。
- 「ワークの方が多すぎる」と感じている理由の1つめは、そもそもそのワークが楽しくない、やりがいが感じられていないから。
- 2つめは、「これだけ働いて、これだけの給料かよ」という意味合いが含まれている場合、自社の市場や経営・会計リテラシーに対する知識がないから。
- 「こんなに忙しく働いて、これだけの給料かよ・・・」という思いを払拭する鍵は、「経営・会計の透明性を高めて、社員の会計リテラシーを高めて、みんなの“納得感”を高める」ということ。
つまり、ワークライフバランスを真に向上させる、真に働き方改革を実現する、ということのポイントは「仕事に誇りややりがいを感じられるようにする」、「経営・会計の透明性と、会計リテラシーを高めて納得感を持てるようにする」ということが重要になるはずだと、私は考えています。
もう一つは「選択感を持てるようにする」ことです。「給料が減ってもいいから、自分は仕事量を減らしたい」という選択も可能で、その選択が尊重されるようであると、一人一人にとってワークライフバランスは、非常に質の高いものになるでしょう。
では
「仕事に誇りややりがいを感じられるようにする」
「経営・会計の透明性と、会計リテラシーを高めて納得感を持てるようにする」
「選択感を持てるようにする」
という3つは、企業経営の中で、実際にどのように実現していけばいいのでしょうか?
1.仕事に誇りややりがいを感じられるようにする
「仕事に誇りややりがいを感じられるようにする」については、自分達の事業の社会的な意義や価値を経営陣が発信したり、社員が探求したりすることが重要です。
ある居酒屋では店長が「居酒屋の社会的意義」について毎日語り続けていて、それによって社員が本当に自分たちの仕事に誇りをもって働いているというのがあります。「いいか、居酒屋っていうのは、本当に素晴らしい仕事なんだ。居酒屋で楽しく過ごす、大事な話をする、それによって活力が得られて、また明日も頑張ろうって思える。家に帰る前に、居酒屋で過ごす時間が楽しいか、楽しくないか、それでその人たちの明日はホントに変わるんだ。それくらい大事な仕事なんだぞ!」ということを、毎日毎日言い続けているのです。
例えばこのような経営努力はとても大切なものだと思います。
実際、システムエンジニアの世界などでは、本当は社会的にとても意義深い仕事をしているのにもかかわらず、それを実感できずにいるといった問題があったりします。例えば、銀行のATMのシステム。私たちが毎日のように使う大切なシステムですが「システムを作ってくれて、支えてくれてありがとう。今日も使わせてもらっています」といった感謝の声は、システムエンジニアに届くことはほとんどなく、逆に少しでもトラブルがあれば叱責はされる、といった状況に陥ってしまったりします。
いかに自分たちの仕事が社会的意義があるかについて、働く人々は自分達で思い出す、探求すると言った時間を持つことも重要です。
2.経営・会計の透明性と、会計リテラシーを高めて納得感を持てるようにする
「経営・会計の透明性と、会計リテラシーを高めて納得感を持てるようにする」というのは、もうそのままです。できる限り経営・会計の透明性を高めることです。そして、その数字の意味をちゃんと理解できるように、組織全体の会計リテラシーを高める勉強会などを実施していくことが重要になります。

3.選択感を持てるようにする
「選択感を持てるようにする」というのが、おそらく一番難しいだろうと思います。「利益を最大化する」ということを経営の第一目標としておいている企業が多いからです。「儲かるけど、忙しくなるからやりたくない」ということを社員が選べる、というのは大変な経営リスクでもあるからです。
現実的には「やりたくないを選べる・給料は高くない上がりにくい」というキャリアパスと、「やりたくないは選べない・給料は高い上がりやすい」というキャリアパスの2通りを用意するといったことが対策になるかと思います。このようなキャリアパスを用意した場合にも「社員の会計リテラシー」の向上は必須で、それがなければ、折角このようなキャリアパスの用意の意味や意図も理解されなくなってしまいます。
こういった施策達を実行し、真にワークライフバランスを向上させ、真の働き方改革を実現していく企業が増えていくことを心から願っています。
▼ 元記事
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