一般に「文芸復興」と訳されるが、本来の語義はフランス語の「再生」。イタリアに起こり、14~16世紀のヨーロッパ全体に広がった「人間の再生」を目指した革新運動である。中世のカトリック教会と封建的な貴族階級からなる旧秩序に対抗して、イタリアの知識階級、商工業者を中心に起こったもので、ローマや古代社会に理想を見い出し、人間の開放を達成しようとした。建築のブルネレスキ、絵画ではマサッチオ、フラ・アンジェリコ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、また文学のダンテ、ペトラルカ、ボッカチオなどが中心となって、初期の素朴なリアリズムを克服して、古典的な理想主義を確立した。また風景描写に見られる遠近法、人体解剖の成果による立体的な人体表現、運動描写などの可能性も示された。
