親は
抱きしめることくらいしか
出来ないね、という
ナガーイ育児日記。

昨日のこと。


お迎えの幼稚園の玄関で
チラリと見えた娘の手には
上履き袋が下がっていました。

サイズアウトした古い方の上履きを
新しい上履きと交換で入れて
持って帰ろうねと
私がお願いした事を
娘は覚えていたからです。

間も無く娘は
外に出てくるだろうと
思っていたら
待てど暮らせど出て来ません。

さっきまで
すぐそこにいたはずなのに。

同じクラスの別のお友達が
次々に外靴を持って出てきます。

あれ...
もしかして...

案の定、泣いています。

お迎えを誘導する先生が
「あ、(ひなこちゃんが泣いてるのは)
 さっき、
 何でそれ(上履き袋)もってるの?
 って私が聞いたからだと思います。
 大丈夫、自分で頑張ります。」
と教えてくれました。

つまり、
娘が上履き袋を持っている理由を
先生に自分で説明させます
という意味です。

娘は
保育園の2年間でも
それが出来るようになるまで
結構時間がかかりました。

子供の様子や特徴については
幼稚園の入園資料に
詳しく書くように言われていたので
概ね先生方も了解済みのことと思い
こちらものんびり構えていました。

無事に
自分の口から説明できた娘が
ピーピー泣きながら
玄関の外に出てきました。

ピーピー泣きは
いつもとちょっと違っていましたが
自転車に乗って帰宅するまでどころか
家に入っても娘は泣き続けました。

これはちょっと
帰りの件だけでは
なさそうだと思いつつ

ひとまず今
涙が出ている理由や気持ちを
教えて欲しいと言うと

先生に説明するのは
緊張して涙が止まらなくなる
と言います。

実は
こう見えて私も
多くの人の前で話すと
ジワジワ涙が出てしまうタイプ。
娘の気持ちは共感できます。

ママが話すとき涙が出ちゃうから
その子供のひなこも
涙が出ちゃうんだねと
それでもいいんだね、と
理解したようで
ひとまず落ち着きました。


そして、その夜のお風呂で。

幼稚園の園庭で遊んでいたら
急に大雨が降ってきたので、
みんなで大慌てで教室に戻ったのが、
すごく面白かったと
話し出した娘の言葉をきっかけに
質問をしていくと
いつもと違うピーピー泣きの理由が
分かりました。

娘にとっては
しょんぼりな1日だったようです。

園庭では
友達と遊ぼうと思って
4人で遊んでいた女の子に
声をかけたが入れてもらえなかった。

仕方なくひとりで
教室に戻ろうとしたら
泥んこの場所で転び
手も足も靴も汚れてしまった。

その後
歌の時間では、ひなこ1人だけ、
キレイな声で歌えてないと言われた。

多分、
元気に楽しく大声で歌って
高音が出ずに音程ズレてるから、
優しく指導が入ったのだと思うけれど、
娘は注意されたとしか受け取っていない
爆笑爆笑爆笑
ってことでしょうな。

 ひなこ、たくさん悲しかった。
 今日は小ホール(という教室)で
 ひとりで泣いたの。
 その時は、ママに会いたかったな...
 と言って、再び泣き出しました。

そんな色んな事があって
最後に先生に上履きのこと聞かれて
またドキドキしたんだね。と言ったら

 うん、そう。上履き...
 あ、上履き、そう言えば、新しい上履きね
 ことはちゃんが、新しくてキレイだねって
 言ってくれたのが嬉しかった!
 そうだ、あの時は嬉しかったなぁ!

散々だったと思う1日の最後に
たったひとつでも
嬉しかった事を思い出せる娘に
その心の力に
母さんは「やるじゃん!」と
嬉しく思いました。

こどもには子どもの社会があって
親は、戻ってきたこどもに
抱きしめてあげることくらいしか
出来ませんな。

あ、美味しいご飯を作るとか...ムリね。
いつも通りの、
地味なあったかいご飯、ならねウインク