原発の再稼動と販売 | 一介のブログ

原発の再稼動と販売

山本浩之氏がキャスターを務める関西テレビのスーパーニュースアンカーをよく観ています。

朝日やTBSは当然ですが、場合によってはキー局フジテレビとも違う見解を述べる姿勢は評価しています。


しかし時折、まるで自分が国民を代表していると勘違いした発言があります。

例えば先日の大阪府知事、市長選挙直前の放送での
「どっちが勝っても、大阪人は自分達が生きやすいように生きていく」 という、
「大阪人は政治に興味は無い、選挙は重要では無い」 とも取れる発言には驚きました。

全国的な投票率の低さから考えても日本人の一部にその傾向があるのは確かですが、やはり抗議がきたそうで翌日には 「そういう趣旨ではなかった」 と釈明していました。

所感を述べるのは自由ですが、 「大阪人は」 と勝手に代表するのは問題です。
これは氏の悪い癖で、すぐ自分の意見に代表的という権威付けをします。

原発に関してもそうです。

ゲストコメンテーターが例え部分的にでも原子力の容認発言をすると、すぐさま
「それは国民が望んでいないと思うんです」 といった言い回しで止めにかかります。

それは氏の個人的見解であり、決して多様な意見を持つ国民を代表してはいない事を理解して頂きたい。

氏が既存設備の利用も反対、新規販売も反対なのは解りました。
世論を脱原発の方向に固定すべく努力されているのもよく伝わります。

ですが日本国民である私の意見は違います。


私は既存原発でも対策を施し、安全性が確認されれば稼動を容認します。
それでも一般的には忌避感情が強いようなので、再稼動が難しい事も解っています。


しかし海外への販売は推進して当然だし、否定する意味が解りません。

日本がいくら原発を減らしても、世界は数百基の新規原発を建設する計画を変えてはいません。(中国だけでも二百基超)

そもそも日本メーカー (傘下) の原発が売れなければ、ロシア製や韓国製が売れるだけ。
それなら世界最高の技術を持つ日本製が売れた方が安全です。


世界最高なのに何故あのような事故を起こしたのかと言われるでしょう。

理由の一つは、電力独占で得られた資金を安全とは無関係の箱物や懐柔に浪費し、本来必要な安全対策や処理施設に投資しなかったからです。

反対運動で遅れていた貯蔵、処分場を早急に決め、既存原発への安全対策や原発自体の更新を進めるべきでした。

絶対安全 (ゼロリスク) など有り得ないから対策が必要なのに、「対策が必要という事は、やはり危険なのだ」 と言われて原発を建てられないと困るので、事故は起こりえないという思想を広める事に注力し、安全でなくなった時の対策を怠った。

このような会社に、これからもリスクのある原子力発電所を任せるのは不安と言うのは理解出来ます。


だからこそ電力会社だけに任せず、日本の叡智を結集すべきだと思うのです。

既存原発に関しては

・ 危険箇所を根こそぎ洗い出し、想定を超えても安全に壊れる対策費用を算出

・ 結果を公表して自治体と交渉し、理解を得られれば対策実施

・ 偏りの無い科学的判断が可能な有識者による詳細な監査を受け、自治体と合意すれば稼動

・ 対策が困難だったり、可能でも合理的でない費用がかかるなら廃炉

・ 不足分は石炭やLNG火力で補う

といった対応でいいと思うのですが、少数派なのかも知れません。


原発事故関連の報道にも疑問を持っています。

被害者が感情的になるのは当然ですが、原発立地場所に住んでおられた方が言われる
「関東に電力を供給していただけで、私達は被害だけを被った」
というものや、発電所から遠い場所でも放射性物質の降下で被害を被った方が言われる
「ここは原子力なんて何の関係も無いのに、被害だけ受けた」
という意見は少し納得出来ません。

立地場所は巨額の交付金が出ていたし、今も福島以外では交付金カットを嫌って原発稼動を願う地元の声があります。

原子力発電は今まで重要なエネルギー源の一角でした。 今この時もそうです。
日本の経済成長の一翼を担ってきたのですから、恩恵を受けていない日本人など居ません。


それに現地でも本当は、これほど単純な意見ばかりでは無いはずです。

交付金による恩恵を理解していたり、電力関係者が身内に居られたりと複雑な事情もあると聞きます。
それでも今回の事故は影響が大き過ぎて、受益と釣合いが取れなくなっているのでしょう。

どこかで折合をつけるべく検討せねばなりませんが、テレビで流れるのは単純に被害を訴えるものばかり。
私は、既存メディアの著しい報道能力劣化のあらわれだと判断しています。


今回の事故で日本国民は今後のエネルギーをどうしてゆくのか考えねばならない必要に迫られていますが、実は今までも必要だったのに考えなくても幸せな日本を満喫し、難しい議題は各業界へ丸投げしていただけだと思います。

それでも難しいからと理解する努力もしないなら、エネルギーに関して発言権はありません。
選挙に行かないなら政治への発言権、発言の重みが無いのと同じです。


素人なりにエネルギー関連情報を見てきた私の考えは

・ 入手性と費用が最適なものを計画的に選択してゆく、まだ暫くは火力と原子力が主軸

・ 原発はロシアや韓国との競争に打ち勝ってどんどん売る

・ 経済・安全保障戦略上重要な代替エネルギー技術への投資も怠らない

というもので、日本国民を代表すると言う山本浩之氏の考えとはかなり違います。

しかし山本氏=ヤマヒロさんの軽妙な語り口、全国ネットでは難しそうな事でも採り上げる内容は貴重です。
番組はこれからも観ますし、ヤマヒロさん自身のお考えとしてこれからも堂々と発言して頂きたいと思います。



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