宗教は何を救うのか 二
もう少し米国キリスト教右派の話を続けます。
彼等の言うハルマゲドンは最終決戦が起こる場所で、戦いののち神が降臨、敬虔な信者だけが救われるのだそうです。
一部のキリスト教右派による解釈では、イスラエル近辺から壊滅的な戦争=核戦争が広がり、その後自分達だけが選ばれて千年王国に住めると考えている様です。
そんな彼等は当然の如く戦争賛成で、軍需産業と密接に繋がる共和党支持ですから、テロへの復讐心を満たすアフガニスタン戦争、有りもしない大量破壊兵器を見つける為のイラク戦争を開始したブッシュ大統領の再選に大きく寄与しました。
彼等が政治に求めるのは、例えばこの様な事です。
・神の子たる人をどうこうしてはならないので、中絶反対やバイオテクノロジー拒否。
・神の教えに反するので、同性愛は否定。
・神が造りし人の祖先は猿じゃ無いので、進化論教育否定。
凡そ先進国とは思えぬ神学者振りです。
私の考えとは、一部を除いてほぼ相容れません。しかし、いいでしょう、自由に信じてください。 但しその結果を、世界に撒き散らさないで頂きたい。
「一部の」 と書いた通り、これらはキリスト教の普遍的な考えでは無いし、多数のキリスト教徒の意見とも違うかも知れません。 しかし、米国大統領選挙に影響する規模が有るのは事実です。
過去、一神教徒による、宗教の名を借りた土地や資源の奪い合い、他教徒への排他的態度、寛容を説く口で平然と語られる差別感情、布教から始まる植民地化等、どう見ても善行とは受け取れない欲望の発露が有りました。これが歴史を創ってきたとも言えます。
そして程度の差はあれ、多神教もまた差別的、排他的であったり、戦争も起こしています。
そこで現代日本人の宗教観はどうでしょう。
特に何処の門徒でも無いはずなのに、冠婚葬祭はあらゆる形式で行われ、数々の行事は続々輸入され、宗教色が薄まり定着しています。
欧米では一神教が規範になるが、それが無い日本で重要だった共同体は衰退、恥の文化が廃れた今、道徳は崩壊の一途だとの意見もよく聞きます。
では日本は、欧米に比べて治安が悪いでしょうか?
今の所、それは無い様です。何故なのでしょう?
つづく