2000年9月20日 BMGファンハウスよりリリース
まずは全体の感想から。
なんというか、踊れる曲が多いな~という印象。
確か、二回目の移籍後初のアルバムだったそうで。
閉塞感の無い曲が多いですね。
そのかわり、これでもかーというくらい内向的な曲もありますが。
ただ、根本的なカラーは一緒ではないかな、と思います。
自然に聞いていられる曲が多いです。
結構好きな曲が集中してます。
なんと言えばいいのか、BUCK-TICKを聞いた事の無い人に聞かせるには良いアルバムだと思います。
あ、難しいかな。
結構、毒もあるしドロドロの詞もあるし。
バラエティーに富むアルバムです。
Baby,I want you.
出だしの歌詞は、どうしたって櫻井さんが書いたとは思えないですね。
「SEXY天国」ってイイ所なんですか?あなた一人で十分「SEXY天国」なんじゃないかと。
曲は、もうぐいんぐいん踊れそうですよ。
ユータさんのベースがイイ感じにうねってます。
今回は、どの曲聞いてもベースラインが印象的なんです。
にしても、この曲。
AメロBメロはやたら強気(詩も曲も)に押せ押せ状態なのに、サビになったら急に甘えた美メロになりますね。
その緩急が気持ちいいです。
CHECK UP
「music」の発音が話題になった曲です。(笑)
今井さん炸裂その1。
とてもシニカルな事書いてますよねー。
戦場にしろ現実にしろ、現状において自分がどの選択肢を選ぼうとそれで良いんじゃないの?
そんなのあんたの勝手でしょ?
そう言われているような気がします。
ちなみに、「heavy game」の今井さんの妙にかっこいい低音にくらりとしました。
そして、私はまぐれ当たりに期待するタイプです。
GLAMOROUS -FLUXUS-
ちょっぴり色っぽいです。
櫻井さんの歌い方とか、歌詞とか。
君が何を探しているのか、とても気になります。
けなげに、そして微笑んで探し続けるもの。
なんだろうなあ…。
曲は、独特の浮遊感があります。
シングルに比べて音(ノイズ?)が増えていて、終わり方も違いますね。
最初は違和感があったんですが、気がついたらこっちのバージョンじゃないと物足りなくなりました。
細胞具ドリー:ソラミミ:PHANTOM
今井さん炸裂その2。
ドリーを覚えていますか?
私はあんまりワカリマセン。申し訳ない。
というわけで、ちょっくら引用。
ドリー(羊)【wikiより】
ドリー(Dolly, 1996年7月5日 - 2003年2月14日)世界初の哺乳類の体細胞クローンである雌羊。
スコットランドのロスリン研究所で生まれ、6歳で死亡するまでそこにいた。
ドリーの誕生は1997年2月22日に発表された。
ドリーという名前は乳腺細胞由来にちなんで、飼育係がドリー・パートンの巨乳を称えて提案したものである。
ドリーは体細胞の核を除核した胚細胞に移植する技術によって誕生した。
ドリーは1996年に6歳の雌羊の細胞からクローンされ、今日まで続く議論の的となっている。
との事です。
確かに、一頃話題になっておりました。
話を戻します。
これ、ボサノバが~の辺りで曲調が本当にボサノバになっている所に今井さんの凄さを感じます。
詩は…怖いなあって思う所と、うまい事言うなあって思う所とあります。
考えてみれば、生きてる私達が本物なのかどうかなんて、本当は分からないですよね。
なんだっけ。「私が蝶の夢を見ているのか、それとも蝶が私の夢を見ているのか?」っていう。
もしくは、ゲームのネタで申し訳ないですが、FF10みたいな感じなんでしょうか。
そこまでじゃないにしろ、実験と称して誕生させられたドリーにもしも感情があったなら、自分がコピーである事に何を思ったんでしょうかね?
そういや、聞いた話しなんで定かじゃないんですが、「ソラミミが」の所の「ソラミミ」の音階が、まんま「ソラミミ」って言うのは本当ですか?
カイン
ご存じの方も多いとは思いますが、人類最初の殺人者【カイン】の唄…なのかこれは?
「カインとアベル」の、カインですよね?
この詞、結構韻とか踏んでて面白いけど。
「卑猥なライン」と「淫らなサイン」とは…。恐るべしは櫻井氏。
しかし。
相変わらずひにゃんは「カインとアベル」の話がよく分からないので、やはり引用。
「カインとアベル」【やっぱりwikiより】
カインとアベルは、アダムとイブがエデンの園を追われた後に生まれた兄弟である。
カインは長じて農耕を行い、アベルは羊を放牧するようになった。
ある日2人は各自の収穫物をヤハウェに捧げる。しかしヤハウェはアベルの供物を喜び、カインの供物は無視した。
嫉妬にかられたカインはその後野原で弟を殺す。
カインはこの罪により、エデン園の東にあるノド(『流浪』の意)の地に追放されたという。
この時ヤハウェは、もはやカインが耕作を行っても作物は収穫出来なくなる事、また カインを殺す者には七倍の報いがあると呪いをかけ、彼にその印を刻印したという。
この事から一部のオカルト研究者は、カインを殺せない=カインは死ぬことが無い、呪いによって死を取り払われた忌むべき存在、転じてヴァンパイアの始祖であると解釈する説も出ている。
ってなわけですが…。
さて、私はこの曲のBメロが好きです。しかも、「溢れるワイン~」の辺りが。
曲はとてもシンプル。そして、前半はけだるく後半は十字を背負い走るカインの如く、ギターが歪んでおります。
で、櫻井さんは歌詞の中で、「俺は羊たち数えている」っていう詞を書いていらっしゃいます。
カインは農夫…じゃなかったのか?
そこで注目なのが、「俺はお前」の部分。
カインはアベルになりたかったんじゃないかと。
櫻井さんの中での話ですが。
で、羊を数えているのは、彼が楽園を追放された後なのではないかと思うわけです。
もう、土で作物を作る事は出来なくなってしまったからですね。
ああ、もうぐちゃぐちゃになってきた。
Death wish
櫻井さん、女言葉がお似合いで。
この曲、「ナイスマダム」を思い出しますね。
そして、「お願い」のいやらしさ…。もうもうもう…。
曲は、リズムが一定じゃないから演奏するの大変そうだ。
相変わらずの自虐。そして受身体質全開。
言葉遊びも結構あって面白い曲です。
で、先ほどリズムが一定じゃないと書きましたが、ノリにくそうだ…。
私、リズム感ゼロなん…。
女神
暗い。
というか、思いつめてますよねえ、これ。
ある意味、「密室」(「Six/Nine」)の主人公に通じる物を感じます。
しかし、静かな時と激しい時の切り替わり…というかなんというか。
詞と曲がマッチしてますよね。
にしても、何だろう。
この人、願いは叶ったのかしら…?
サファイア
また…エロス。
曲は、…そうだな、踊れそうだけど、体を密着させてしまいそうな感じ?(なにそれ)
素っ頓狂なリードがまた、少しあっちの世界にいっちゃってるような雰囲気で。
なのに、曲の後半にはコーラスが入ってて、神々しい雰囲気。
詞に関しては、もう、受け身全開です。
あなたの世界って、ちょっとお兄さん。
待ちわびるって、ちょっとお兄さん。
ムチって、ちょっとマジでおにーさーん!!!
因みに、最初は普通に歌っていたそうですが、今井先生よりこの歌い方でとリクエストされたそうです。
どうやってリクエストしたんだろうか。
もしや歌ってみたりなんかしたのか?!
今井さんが?!
RHAPSODY
そしてこれは「元気よく」歌ってとの事。(↑からの続き)
いや、実際に初っ端からジャイアン出現してますけど。
あの今井さんが。
あっちゃんよりも元気よく、歌っていらっしゃいます!
すごく好きです。
イントロが、けっこうドラマティックなんですよね。
本当に好き。
しかも、「愛と勇気とケータイ持って」なんて、普通考えつかないでしょ?
今井さん…。
そういや、「ほらきれいだろう」という歌詞。
櫻井さんと言えば、「醜い」という単語を頻繁に使ってましたよね。
今井さんは歌わせたかったんでしょうかね?
FLAME
ああ…。ダメだ。泣いてしまう。
もう、この曲は、私の中でもトップ10に入るくらい好きな歌です。
そう。「FLAME」と「RHAPSODY」の共通項は【花】でしたね。
偶然説と、今井さんの詞を受けて櫻井さんも書いたってのと二つ説がありますな。
一番好きなラスト、「花が咲き乱れる様に~」の所。
もう駄目。
大好き。