先日、『かすみがうら市郷土資料館』に隣接する『歩崎公園』にある民家園を訪れました。
▲旧福田家板倉
この板倉は天保14年(1843)頃には建築されていたようです。壁が板張りでできた倉を板倉といい、穀物などを収納していました。茅葺屋根のまま原型に近い形で残された貴重な遺構で、小屋裏が二階になっており、江戸時代末の特徴が見られます。
▲旧福田家住宅
江戸時代中頃に建築されたもので、この地域に古くからあった間取りの1つ、ひろま型の住宅です。片袖壁やひろま南側の格子窓(鹿窓)、ざしきの押し板など江戸時代中期の特徴が良く残されています。
農家の広い土間は、農作業や炊事をする場として、また物置として使われました。土間のもう一方に床が敷いてあり、囲炉裏のある広間、奥の座敷、寝室にもなる納戸のある間取りをひろま型といいます。
▲住宅内の農具
▲広間
▲囲炉裏
▲台所
▲まがり
旧福田家住宅には、建築当初からまがりとよばれる厩があり、曲がり家の遺構です。母屋と馬屋が一体となったL字型の住宅を曲がり家といい、盛岡市内周辺や遠野盆地等、旧盛岡藩領を中心に多く見られる住宅の形態です。
参考HP
『親子のすまいかた教室』
『いわての住まい』