いつも買い物をするときは、大概 町田まで出掛けるんだけど、今日は近場の藤沢まで足を運ぶことにした。

特に用はなかったんだけど、軽い運動の代わりと、本屋の定期調査のため。

ことが起きたのは、ジュンク堂書店で、気になっていたコミックを三冊見繕って、会計を済ませようとしたときのこと。

「ページが折れ曲がっていますので、他のモノと交換いたしますね」

『!?』

財布に気をとられていたところを、不意に声をかけられたので、ビクッてしてしまった。

恥ずかしい…。

店員さんの方に目をやると、確かに単行本の裏表紙に折り目がついていた。

せっかくの提案だったので、「お願いします」と一言。

レジからパタパタと小走りに出ていくと、すぐさま、出ていったときと同じように、パタパタと小走りで戻ってきた。

店員さんを見ると、大量の同じ単行本を抱えていて、思わず吹きそうになった。

さすがに、一冊づつ見定めるほど肝が座った性格ではないので、「それでいいです」と、一番上のモノを指差した。


普通なら、傷物が捌けたと思ってもいいとこなのに、ちゃんとそれに気が付き、他のモノと交換してくれた心遣いが、とても、とても嬉しかった。

こう言った気遣いが、『また行きたくなる店』に繋がるんだよねって思った。

何気なく過ごしてしまいそうだった一日が、ちょっぴりハッピーな一日になった。

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