

「親子」
遠目には
良いバランス。
骨肉相食む(こつにくあいはむ):
血を分けた者同士が激しく争うことのたとえ。「骨肉」とは、骨と肉のように切っても切り離せないもののこと。ここでは親子や兄弟など血の繋がった者の関係をいう。「食む」は、害する、損なうなどの意味を持つ。
注:
個人では個性が目立ちすぎても、複数でいると個性が緩和され、良いバランスに感じることはあるものである。それでも個々人には、お互いの個性が鼻についているはずで、それが親子ならなおさらだ。家族経営の会社へ赴いたところ、経験豊富で敏腕ながらエキセントリックな親と、甘く柔和な物腰で知的に攻める子によって、火花が展開されていた。従業員のいる手前、控えめな闘争ではあるものの、家庭内なら大戦争となっていたに違いない。相手の突出した性格が、互いに不快かもしれないが、それがあるからこそ自分の個性が生かされていることに、なかなか気付かないものである。いずれにしろ、会社としては良いバランスなんだよね、…という、安泰な将来を感じさせる闘争劇。