

「エンディングフォト」
始末のいいひとは、
すべてにそうだな。
実践躬行(じっせんきゅうこう):
身をもって実際に行うこと。口先だけではいけない、まず行動せよの意。理論や信条を自ら進んで行為にあらわしていくこと。
注:
自分はもったいないことをしていても、ひとのもったいないことは目に付くものである。ご高齢ながら独り暮らしをしていると、連れ合いや子供が使った家具は、邪魔になるものだ。出入りの業者に相談すると、「良い物なのにもったいない」と言いながら、引き取り先を見つけてきた。それを縁に、着物や帯も次々処分。「お子さんが知ったら、惜しいと思うのでは?」と訊ねたところ、「知れば“欲しい”“モッタイナイ”と思うかもしれないが、知らなければいいのよ♪」とあっけらかん。よくよく聞けば、写真館でエンディングフォトを撮ったばかりで、エンディングノートも完成済み。自分のことを棚に上げないとは、こういうことなのか?…という、自立した独居老人への大いなる安心感。
※エンディングノート…
人生の終末期に自身に生じる万一のことに備えて自身の希望を書き留めておくノート。自身が死亡したときや、判断力・意思疎通能力の喪失を伴う病気にかかったときに希望する内容を記す。
※エンディングフォト…
生前遺影のこと。生前に遺影用として、自分自身で用意する写真。写真スタジオなどで、プロによる撮影も可能。