

「乾燥」
お肌の敵、は
蜜柑の敵。
無味乾燥(むみかんそう):
味わいや面白みがないこと。味もそっけもないこと。 「無味」は、趣がないこと。面白みがないこと。
注:
かつて蜜柑と言えば、こたつの上に乗っている図からもわかるとおり、冬場のものだった。いまや輸入オレンジだけでなく、品種改良や交配も進み、「せとか」「はるか」「きよみ」など立派な名前が付いて、春も旬である。しかも、皮と房の間にある“白いワタ”を食べることができる日向夏(ひゅうがなつ)まで登場だ。そういえば日向夏があったなあ、と食べようとしたところ、乾燥のため皮がシワシワで、ナイフの刃が立たない。何度かトライしたものの、実がボロボロになるばかり。結局、普通に手で剥いた。待望の“白いワタ”は皮に付いて食べられず、楽しみは半減だ。乾燥はお肌だけでなく、面白みにも大敵なようである、どちらも気を付けよう、…という豊かな生活のための大いなる学び。
※日向夏(ひゅうがなつ)…
原産地は宮崎県で、1820年に宮崎市の真方安太郎の邸内で偶発実生として自生しているのが発見された。現在は宮崎県以外(高知県、愛媛県、熊本県、静岡県伊豆半島、神奈川県西部など)でも栽培されているが、他県では小夏(こなつ)や土佐小夏(とさこなつ)、ニューサマーオレンジという別称で出荷されていることが多い。なお他の柑橘類とは違い、果実の表皮における白い部分(内果皮、アルベド)もそのまま食べられるので、 皮の黄色い表面(外果皮)だけを薄く剥いで食べるほうがよい。 この白い部分はふかふかとした食感であり、苦みや渋みはない。