鬼滅の刃 柱稽古編が終わった後、「夏アニメは面白いのがなさそうだなあ」と半ばあきらめ気味で夏アニメラインナップをチェック。

 

おばさん的に引っかかったのは、「グレンダイザーU 」と「キン肉マン」。

 

でも、グレンダイザーのキービジュアル見て「私が知っているのと違う」となりました。

本編見てみて、うわー!となったのは、やっぱりキャラデザイン。

「永井豪」らしさのかけらもない。

絵はきれいよ。

背景やロボットの格闘シーンはめちゃくちゃ迫力ある。

 

設定も、フリード星とベガ星連合との関係性が細かく描かれているし、グレンダイザーの神秘性も加わって興味深いんだけれど、兜甲児が良い子過ぎるし、大介さんのシャープさがない&なんか精神的に弱い印象。

まあ、過去が過去だけにトラウマなのはわかるが、感情のセーブが効かないのは、初アニメを見ている人間からすると「あのカッコよい、クールなデュークフリードはどこ?」となってしまい、続けての視聴ができなくなりました。

 

キン肉マンは、見てないですね。

キャスト見て、有名声優さんがゾロゾロ。

声優の暴力。

キン肉マンが宮野真守さんだったので、ポスト神谷明(ギャグ)はこの方なんだなあとしみじみ。

私の好きなヒーロー「ラーメンマン」が出てきてから見ようと思って忘れました。ww

 

反対にキービジュアルや予告動画で引っかかったのが、「逃げ上手の若君」と「天穂のサクナ姫」。

 

キャラ可愛い。

和ものっぽいところも良き。

 

そして、どっちのアニメもアクションがめちゃ早くてかっこいい。

 

天穂のサクナ姫は、もともと稲作RPGなんですね。

ほのぼのとした雰囲気の中にも、ドラマやアクションが織り込まれて、見ていて安心できるアニメです。

 

さて、本題。

はっきり言って「逃げ上手の若君」(逃げ若)にドはまり中です。

 

「足利尊氏の物語ではない」から始まって、武芸の稽古から逃げ回る若君のなんとも愛らしい姿から一転。

 

後光が溢れかえっている怪しい神官登場から、あっさり鎌倉幕府滅亡。

 

淡々と滅亡プロセスのテロップが流れるのがメッチャ怖い。

幕府の跡取りから謀反人の生き残りとなってしまった若様の立場が分かり易すぎる。

 

メリハリ効きすぎる。

けど、このおっかない内容でも見れるのは、若様と怪しい神官・諏訪頼重のやり取りがギャグになっているから。

 

あれよあれよという間に、若様の神がかった「逃げ上手」に目が離せなくなり。

鳳凰の翼が生えた若様が頼重の懐に飛び込み、「こら。死んだらどうする」と言う時の恍惚とした表情に撃沈。

 

この、どこか変態じみたキャラは何なんだ。

でも、目が離せない!

 

調べてみたら「暗殺教室」と同じ作者じゃないか。

 

ものすごーく納得してしまった。

 

ポジション的に頼重が「殺せんせー」で、若君が渚くんなのね。

そして、逃若党の面々が3-Eの精鋭

 

主人公側は、これまでのキャラを踏襲した雰囲気があるけれど、敵側・尊氏サイドの大人たちが皆バケモノ。

 

2話に登場した五大院は、出世欲に取りつかれ鬼となったのは表現として分かりやすかったんだけれど。

 

尊氏の目には無数の目玉があったり、配下の小笠原貞宗の目玉が耳打ちしたり、地獄耳の市河助房の耳には口があったり・・・

 

能力を誇張する表現が、物の怪レベル。

歴史ものだけあって、史実の北条時行はどんな人物だったのか解説が入るのはよい演出だなあと思う。

 

 

で、この解説部分のアニメを切り絵のようなシルエットにしているのが、とても雰囲気がある。(第6話)

そして、後白河天皇の息子である護良親王が恐れた、尊氏の不気味さの表現がとてもシュール。

 

親王と尊氏の対決シーン(と言っても全く戦いなってなかった)は、これ、電波で流していいの?と思うくらいプラッター。

本当に、そこいら中血まみれ。

なのに、グロさを感じない。(鬼滅で血の表現になれたか?)

 

民衆支持の圧倒的違いを親王に見せつける尊氏。

何かが人心を惑わせ尊氏に取り込んでいるかのような表現が、妙に美しくて見入ってしまいました。

このシーンはぜひぜひ動画で見ていただきたい。

不気味な美しさって、こういうものかとゾクゾクします。

 

同じアニプレックスの作品だけれど、鬼滅の刃とは全く違う。

鎌倉から室町へと移り変わる、南北朝の時代の様式美を醸していると思うのです。

 

作品そのもの面白さもありますが、アニメならではの表現も見逃せない作品です。