サガ、デスマスク、アフロディーテは、カシオス(オジマさん)達がいた病室を後にした。
外では、山羊座のシュラが待っていた。
「サガよ、、、出立前の挨拶は、もう済んだのか?」
シュラは聞く。
「あぁ、託してきたよ、、、アイオロスの意志黄金聖衣と、アテナをな・・・」
サガは、スッキリとした顔で話した。
「それより、お前達は良いのか?ホントにサガについてくる道を選んで、、、、」
「確かに、教皇となりすましていたこのサガの本性を知りながら、、、お前達3人だけは、ずっとついて来てくれた・・・・」
「だが、今度の闘いは、、、下手をすると、‘‘海界の神を‘‘相手に戦う事になる・・・さすれば、黄金聖闘士であるオマエ達といえ、無事では済まない・・・」
サガは、視線を下に向けていた。
「これは、正義との闘いというより、、、このサガ個人の贖罪の戦い・・・これ以上オマエ達巻き込む事は・・・」
「サガよ・・・贖罪というならば、アイオロスを殺害した、このシュラも同罪。」
「それに、オレはオマエの貫く正義を最後まで、、、見届けると決めている!この聖剣(エクスカリバー)が折れぬ限りはな・・・」
シュラは、迷いなき意思をサガに伝える。
「シュラ・・・」
サガは顔を上げる。
「正義がどちらなのかは、時の流れでどうにでも変わるモノ。オレ達のしてきた事が、悪なのか、、、正義なのか、、、それはオレ達に決められるものじゃないんだ。」
「だから、オレはサガについていくぜ?地獄の果てまでなァ。」
鼻の下を人差し指でこすり照れ隠しをしながら、デスマスクは言う。
「うっふ♡、、、美しい薔薇とは、不浄な泥にこそ咲くモノです。私からこれ以上説明は不要・・・」
皆まで聞くな、とアフロディーテは微笑を浮かべる。
「デスマスク、アフロディーテ・・・」
シュラ、デスマスク、アフロディーテは、元々サガの反逆と悪事の全てを知りながらついてきた3人。
ついてくることは、多少の想定していたサガだが、、、やはり、面と向かって「ついていく」と言われる事は、これほど心強い信頼感は無い。
「ヘリの準備は既に出来ている・・・」
シュラに案内されるがまま、サガ、デスマスク、アフロディーテは病院から少し離れた、広い公園へ案内されると、一台のヘリコプターが止まっていた。
運転席から、フードを被った男が顔を出した。
ふぃーゅい♪
さぁ、乗りな。と言わんばかりの口笛を吹いている。
「シュラ・・・・」
サガは、あの者は、信用できるのか?とシュラの顔を見ると、シュラは案ずるなと言わんばかりに肩を叩く。
サガ達は、ヘリコプターへゆっくりと脚を進めると、フードの中から見慣れた顔が見えた。
「!?っ・・・・・ふっ」
フードの中の顔は、矢座のトレミーであった。
矢座のトレミーは、正史ならば、青銅聖闘士である星矢達を、死地(十二宮)へ案内する役であった。
ーー我々の死地への案内人か・・・ピッタリな役だな。
サガは、「ふっ」と息をつくように小さく笑う。
6話「黄金聖衣奪還」
リヤッホ~♪ オジマさんです♪
転生して、聖闘士星矢の世界でね、カシオスの身体で降り立ったわけなんですが・・・
星矢とのペガサスの聖衣を争奪戦で、星矢に勝っちゃいました♪
で、ギャラクシアンウォーズには、星矢は不参加という・・・新しい世界線が産まれました。
今、グランドコロッセォに、正史通り鳳凰星座の一輝を復習の野心を燃やして、黄金聖衣を強奪にやってきました~
しかし、皆さん、星矢とオジマさんの待っている病院にサガ達がやってきてね、、、ホンモノの射手座の黄金聖衣をここに置いて行きました!ついでに、お見舞いとして、ワタクシの大好きな柿をダンボール一杯に持って来てくれました。
まぁ、ここに射手座黄金聖衣があるんだから、、、まぁ、一輝から奪われる心配は、恐らくなくなったんじゃないでしょうかね?
「黄金聖衣は、頂いたくぜ!」
鳳凰星座の一輝は、暗黒フェニックス軍団を黄金の箱を開けた。
正史(本来の聖闘士星矢の歴史)なら、マスク、ショルダー、チェスト、ボディ、ウェスト、右アーム、右レッグ、左アーム、このパーツごとに分担して、富士の風穴まで強奪する手はずとなっている。
尚、正史なら、星矢、紫龍、氷河、瞬の4人の活躍で、左右のアームとレッグが早期奪還となる。
しかし、この世界線では「天馬星座の星矢」がグランドコロッセォの現場に居ない。
そして、正義に目覚めた双子座サガの計らいで、ホンモノの射手座の黄金聖衣は財団病院の星矢達の病室にあったのだ。
グランドコロッセオで、一輝達が、パンドラボックスを開けると・・・・
中身は、30個以上の柿が入っていた。
「っ!!バカな、、、なんだこれはァァ!!」
一輝は、パンドラボックスから柿を取り出し、絶句する。
「なんと言う事でしょう!!おじい様からの譲り受けた、黄金聖衣が、、、既に誰かに強奪されていたとは・・・」
ギャラクシアンウォーズを開催した沙織は、悲鳴のような声をあげた。
「城戸沙織のお嬢さん・・・これは、どーいうことだ??」
一輝は、沙織に向けて指を指す。
「このギャラクシアンウォーズの参加者は、命がけの闘いをピエロのように全世界に放送され・・・あげくの果てには、商品は柿でしたァァ??ふざけるなァァ!!」
一輝は、沙織に向かって怒鳴りつけた。
「兄さん!!」
「一輝、落ち着け・・・・」
瞬と氷河が駆け寄った。
「お前達は、みんなこの憎いグランド財団に、みんな踊らされていたんだ!悔しくないのかァ!!」
一輝は、怒りと憎しみ怒声をあげ観衆にぶつけた。
「一輝、、、ホントに、申し訳ありません、、、財団のセキュリーティーを潜り抜けて、強奪できる者がいるなんて、思いませんでした、、、このような、所業は、並大抵の聖闘士では出来ません・・・
「一輝、、、そして、ここにいる青銅聖闘士たちよ、、、そして、一輝と共に駆けつけた暗黒聖闘士の皆さんも、、、」
「この城戸沙織からの提案です。ギャラクシアンウォーズのルールを変更します!!」
沙織は、踵を返すように言う。
「ルールの変更だと??」
氷河は問う。
「あ、、、お嬢さん、それは、どのような・・・」
瞬も訊ねる。
「このギャラクシアンウォーズで、勝者に射手座の黄金聖衣の所有権を渡すというモノです。このルールは変わりません。」
「しかし、射手座の黄金聖衣が何者かに、先に強奪されていた事は事実です。」
「つまり、新しいルールとは、射手座の黄金聖衣を先に奪還して、パーツをすべて揃えた状態でこの地へ持ってきた者を真の勝者として認めます。そして改めて、所有権をお譲りします。
沙織は、新たなルールを提案した。
「フン、何をふざけた事を!黄金聖衣が盗まれたから、取り戻す事に手伝えと?・・・ふざけるな!この一輝が、財団の指図など、受けるとでも思うか??」
一輝は、沙織を睨みつけるように話す。

「何っ?」
一輝は、沙織をさら睨みつける。
「ギャラクシアンウォーズの主催者として、真の勝者を決める為のルールを変更したのです。」
「射手座の黄金聖衣には、前所有者の意志が宿っています。真の勝者でない限り、射手座の黄金聖衣から選ばれる事はないでしょう・・・」
「それとも、フェニックス!アナタは、弟のアンドロメダや、配下の暗黒聖闘士達に先を越されるのが、、、、怖いのでしょうか?自分が、一番になれない可能性を、恐れているのでは無いでしょうか?」
「な、なんだと・・・・くっ・・・」
一輝は、冷や汗をかいた。
ーーおぉぉ~っとなんだか、とんでもない展開になってますね~
星矢とテレビをみているカシオス(オジマさん)は、衝撃的な展開になっている事に驚いた。
「一輝の黄金聖闘士の強奪」という歴史は、
「黄金聖衣を争奪戦」という形に変更されてしまった。
カシオスにとっては、黄金聖衣の防衛戦という事になる。
この展開は、いかに!
つづくかも



