熱波、洪水、干ばつ、山火事など北半球の気象災害の原因、極端気象の長期化で
2016年5月6日、カナダ、アルバータ州フォートマクマレー近郊の森が炎に包まれた。今回の研究では対象とされたのは、壊滅的な被害を出したこの山火事のような災害だ。(PHOTOGRAPH BY COLE BURSTON, AFP/ GETTY IMAGES)
2018年の夏、北半球では、前例のない熱波や干ばつ、洪水、山火事などが多発した。
これらの気象災害は、北極の急速な温暖化によってもたらされる大気の状態と関連がある。
10月31日付けの学術誌「Science Advances」に発表された新たな論文によると、このまま地球温暖化が続けば、こうした気象災害は2100年までに平均で1.5倍に増え、最大で3倍になる恐れもあるという。
史上最悪の被害をもたらした米カリフォルニア州の山火事や、ヨーロッパの熱波、前代未聞の北極圏での森林火災、日本の洪水はすべて、上空のジェット気流が遅くなり、極端な気象状況が長引いたために起きた、と論文の筆頭著者で、米ペンシルベニア州立大学の気候学者マイケル・マン氏は言う。(参考記事:「より遅く危険になる台風、上陸後の速度は30%減」)
2018年の夏だけではない。2011年に米国のテキサス州からオクラホマ州にかけて起きた干ばつ、2013年にヨーロッパを襲った洪水、2015年には米カリフォルニア州で、2016年にはカナダのアルバータ州で発生した山火事なども、北極の気温が上昇し、ジェット気流が乱れたことと関係がある。
「テレビ番組やニュースなどで報じられる気候変動の影響を、私たちは目の当たりにしているのです」とマン氏は話す。(参考記事:「地球温暖化の影響は想定より深刻、IPCCが警告」)
このまま化石燃料を燃やし続ければ、こうした災害はさらに多く、より激しくなると同氏は言う。
「炭素の排出量を減らす対策をただちに取らなければ、大幅に悪化する可能性があります」
くしくもこの論文と同じ10月31日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された新たな論文では、近年、世界中の海が、これまで考えられていたよりも多くの熱を吸収してきたと示唆された。
つまり、人為的に排出された温室効果ガスにより、温暖化はさらに加速する可能性があり、ひいては気象への影響も強まるかもしれない。
悪天候と高潮が重なったベネチアの水害
水没した道路を歩く女性。「水の都」の愛称を持つベネチアの当局によれば、街の約75%が浸水の被害に遭っているという。(PHOTOGRAPH BY ANDREA MEROLA, ANSA VIA AP)
まずいよねー
加速度的に温暖化が進む。。。。。
今日もなぜか大雨降ってるし。。。。
出典=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/110500478/