現代の銀河を逆向きに動く星々、実は衝突した銀河の名残だった
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した小マゼラン雲の星形成領域。生まれたばかりの恒星からの強烈な放射により周囲のガス雲が吹き飛ばされている。(PHOTOGRAPH BY ESA, NASA, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
今から100億年前、私たちの太陽系を含む天の川銀河(銀河系)に、小さな銀河が衝突した。
最近になって、銀河系の星々の中に、この矮小銀河の名残が発見された。高性能の望遠鏡があれば、地球から見上げる夜空にその矮小銀河の星々が輝いて見える。
この星々は現在、太陽からそう遠くない、銀河を包むハローの中に落ち着いている。(参考記事:「ハッブル望遠鏡 50の傑作画像」)
研究者らは、この星々の奇妙な運動をさかのぼることで、はるかな昔に矮小銀河との衝突があったことを明らかにした。
11月1日付け科学誌「ネイチャー」に論文を発表したオランダ、フローニンゲン大学の天文学者アミナ・ヘルミ氏は、「これらの恒星は銀河系のほとんどの恒星とは逆方向に動いています」と言う。
銀河どうしの衝突は特にめずらしいものではない。宇宙望遠鏡があれば、巨大な銀河どうしが融合する現場を見ることができる。
銀河どうしの衝突は、一見、非常に激しい現象のように思われるが、宇宙は広大で、恒星どうしは遠く離れているため、恒星どうしが衝突して消滅するようなことはほとんどない。
それよりは、巨大な銀河が小さな銀河を捕まえてのみ込み、さらに大きくなることの方が多い。(参考記事:「銀河衝突の結末をNASAがとらえた、3億光年先」)
矮小銀河ガイア-エンケラドス(赤)をのみ込む銀河系(白)。(PHOTOGRAPH BY H.H. KOPPELMAN, A. VILLALOBOS AND A. HELMI)
銀河は成長する!
どんどん大きくなるかも~
出典=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/110200242/?P=2