北海道胆振地方中東部を震源とする北海道胆振東部地震(マグニチュード6.7)で被害に遭われたみなさまに、心よりお見舞い申し上げる。

 

この2018年9月6日午前3時8分に発生した地震では、札幌市清田区里塚1条において「液状化」が原因とみられる家屋の沈下や路面の陥没などが多発した。

 

 清田区の地質は、台地を構成する第四紀の火山砕屑物を中心としている。さらに、この地にあった谷あいの多くが、造成された住宅地となっていた。

 

 目視による建物の沈下方向(赤矢印)と、路面などの陥没・沈下方向(緑矢印)の被害状況に、かつて存在した谷の位置を描いてみた(下図参照)。

 

すると、家屋・路面の傾きが、青色と茶色で示したかつての谷の中心側、または谷の下流側(北東側)に向かっていることが確かめられた。

 

札幌市清田区で発生した地盤被害の状況を示す。矢印は家屋や路面の沈下方向。

青は1936年の旧版地形図から推測される谷の位置。

茶色が74年から78年にかけての航空写真から推察される谷の位置(資料:Googleの航空写真に横山 芳春が加筆。航空写真以外は横山 芳春)

 

 図中に黄色で示した砂の堆積範囲は、顕著な被害を受けている地点よりも谷の下流側に目立っていた。

 

上流部の地表面下の土砂が大量の水とともに路面の大きな陥没孔から下流側に流出し、下流部に流れて堆積した可能性がある。

 

 昔の地図(旧版地形図)と航空写真をもとに分析すると、火山砕屑物から成る台地が広がる被災地には、かつて細長い谷地形が存在していたことが読み取れる。

 

1936年の旧版地形図から読み取れる谷を茶色で示す。

 

1936年の旧版地形図(写真:国土地理院の地図に横山 芳春が加筆)

 

 さらに、1974年から78年の航空写真を見ると、谷に水田とみられる矩形の区画を確認できる。下の写真の青で着色した部分だ。

 

つまり、もともとの清田区里塚周辺は、西側の火山からもたらされた火山灰、軽石などの地盤で構成されていて、細い谷筋に水田が広がっていたのだ。

1974年から78年にかけての航空写真の上に、水田とみられる矩形の区画が谷に並ぶエリアを青色で着色した(写真:国土地理院の写真に横山 芳春が加筆)

 

 

1984年から86年にかけての航空写真。田んぼがあったエリアで宅地化が進んでいると分かる(写真:国土地理院の写真に横山 芳春が加筆)

 

 

谷の造成前は水田が設けられていた(資料:横山 芳春)

 

 

1980年前後に谷を盛り土で埋める造成が進んだ(資料:横山 芳春)

 

 

現状の宅地に大雨が降り、地下水位が上昇(資料:横山 芳春)

 

 

地震によって液状化現象が発生。住宅が傾く(資料:横山 芳春)

 

 

大変なことが起きてしまった。

北海道で地震が起きるなんて

しかも 液状化現象なんて。。。。

 

日本列島

地震活動期になってしまっている。。。。

 

造成した宅地であれば

購入者は、大丈夫だと思うのは

むしろ普通だ。。。。

自分の家の過去の地形まで、調べないと。。。。

 

こんなこと

出来ないよねーーーーーーー

 

 

出典=https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00432/091000027/

横山 芳春=地盤ネット総合研究所取締役