インテリアがしっくりこないと感じることよくあると思います。その原因は必ずあるのですが、それはほんのちょっとした、そう、些細なことだったりします。
リフォームの打ち合わせに伺ったお客様宅でのこと、帰りがけに「この玄関のニッチの部分、以前から頑張ってるんだけけどしっくりこないんです。」と奥様から相談されました。ざっくりと伺っただけですが、ニッチを見て原因は一瞬でわかりました。
いくつかポイントをお話しして、先ずは、今すぐできるニッチの壁に飾っている絵をなんとかすることに。
その絵は、知り合いの画家さんが描かれたもので、夜露に濡れたリンドウが描かれていました。絵の雰囲気からお玄関が寂しく感じるため、寝室等に飾られることをお勧めしたのですが、どうしてもお玄関にかけられたいとのこと。一番の原因は額とマットの印象がこのお宅の雰囲気とは少し違っているところなのでそこをなんとかするのが良いのですが。しかし、絵画は作者の方がその絵に相応しい額装をされているので、インテリアに合わないからと私のエゴでおいそれと変えられるものではないのです。正直躊躇したのですが、奥様の強いご希望から変えることにいたしました。
改めて、私がいつも額装をお願いしているお店に奥様をお連れし、マットと額を選び、そして絵の高さを直すと、すっかり素敵なニッチになったのですが、夜がテーマのこの絵について奥様からは、「（この場所を）家族がゆっくり目にするのはほとんど夜だからよかったのよ！」と。完成について、奥様からは額装を変えてしまった私のことを気遣ってか、感激のお言葉を熱く頂戴しました。
お家のテイストに合わないものがあると当然違和感は出てきます。しかしながら最近は、私も含めて『〇〇テイスト』『〇〇スタイル』ってあまり気に止めないんです。気にしてしまうと、どこか古めかしく感じてしまうから。これは個人的な意見ですがね。基本テイストは抑えながらも"好き"を取り入れながらアレンジしていくと、それが住まい手の個性になっていく。最近は完成後お住まいになった後の住まい手のそれを見るのがすごく楽しみなんです。
大切なのは、オーナー様のお好みと住まい方を私がいち早く理解すること。私も若い頃はテイストやスタイルにすごくこだわっていました。それがあって今があるんですが、流行の移り変わりも見てきましたから・・・
そこのところ別の機会にお話しさせてください。
話を戻して、違和感が出た時は、先ず色と素材を疑って見てくだい。あとは触感ツルツル、ピカピカ、ザラザラ・・・
素材と色についても追ってここでお話しさせていただきますね。
プロが見たら一発で分かりますから、悩んだ時はご相談いただくのが一番早いかと。
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