手術の麻酔でまだぼんやりし酸素マスクをして出てくる私の耳に主人、両親達の
「手術は成功。頑張ったね」
という声が聞こえた。
「よかった。無事終わったんだ」
と私は安堵した。
病室に戻ると手術後の傷の痛みが激しく押し寄せ数回痛み止めの点滴を受け一晩何とか明かす事ができたが
次の日、回診で執刀医から「術中のセンチネルリンパ節生検で転移がみられたのでリンパ節郭清を行いました。
術後すぐには腕が上まであからないですがリハビリをしっかりやってください。
必ず元のように上がりますから
動かさないと固まって上がらなくなってしまうからね。」と言われた。
術後数日たち勇気を出して恐る恐る左胸を鏡に写してみると
乳房は無くその代わりに大きな傷跡が……
生きていく為、手術の決意をした私だったが鏡にうつる大きな傷跡がある胸を見た時、病室のベッドの上で必死に声を殺して号泣した。
無事退院を迎え後日病理検査の結果を聞く為、主人に付き添ってもらい受診をし
たのだが想像していなかった医師からの言葉
「術前に診察していたよりもがんが進行していてリンパ節にも転移があったので予定には無かった抗がん剤治療を受けてもらいます」と言われてしまった。
私の乳がんとの戦いはまだまだ続く事となる