必死に走り救急の受付に飛び込むと少々お待ち下さいと言われ個室に案内された。
すると救命処置をした医師が現れ「申し訳ありません。ご主人は最後の力を振りしぼり自分で救急車を呼んだ後、心肺停止となったようです。救急隊員と 何とか蘇生しようとしましたが…」と言われその場にいた医師、看護師、救急隊員数名に頭をさげられた。
なに?なぜ?どういう事?
全く私は状況が理解できなかった。
臨終確認をと促され処置室に行くと穏やかで綺麗な顔をした寝ているだけのような顔の主人がストレッチャーに横たわっていた。
「〇時○分御臨終です」という医師の言葉を聞き主人の体中につけられていた管が外される光景を目の当たりにしても私は主人の死が理解できず気持ち悪くなりトイレに駆け込み吐いてしまいました。
その後は、病院外での死亡の為死亡迄の経緯確認、救急処置代金の説明、ご遺体をどちらに運べば良いかの確認と刑事さんや病院関係者が次々とやってきた。
死亡原因はレントゲンから大動脈解離であるのは明白との医師の判断があるので事件性無し
解剖は望まれますか?と刑事さんに聞かれ即座に断った。これ以上主人に痛い思いをさせたくない。体に傷をつけたくない。
次から次へとやってくる色々な人の説明が終わるときれいに身繕いされ白いシーツに包まれた主人と再会し2人で霊安室で迎えに来てくれる葬儀会場の霊柩車を3時間待った。