ここちゃんがNICUへ行ってしまったあと部屋には私と母だけになっていた。


お母さんに「指が」と言って私はその場で大泣きした。


母は「可愛い顔してたじゃない!!どんな子だってあなたの子なんだから」と言って私を抱きしめた。


そこへ旦那が来た。私が泣いているので何が起こったのかわからなかったと思う。母から事情を説明してもらった。とてもショックだったと思う。そのあと義父・義母・お兄ちゃんが部屋に入ってきた。何を話していたのかはあまり覚えていない。看護師さんが来て赤ちゃんの状態の説明は2時間後くらいになるとのことだった。面会時間が8時までだったのとお兄ちゃんもいたのでみんな8時頃帰っていった。旦那には横にいてほしかったけどお兄ちゃんのことが心配だったので一緒に帰ってもらった。


しばらくしてNICUへここちゃんを見に行くことができた。たまたまNICUのある病院で出産したけどまさか私の子がここにお世話になるなんて考えてもいなかった。

中に行くと保育器に入り手にも足にも点滴を付け痛々しいここちゃんが寝ていた。チアノーゼになったけどもう呼吸の状態は安定しているとのことだった。その場にいたのは10分くらいだったけど何か違和感がある。赤ちゃんってこんなんだったっけ?妙に顔がむくんでいるというか腫れぼったいし首の後ろも腫れぼったいなと思った。でもこの時点ではまだ私はダウン症だとは気付いていない。


それから部屋に戻った。3人部屋だった。入院部屋がどこもいっぱいで待機室みたいな部屋でその日は寝ることになった。

とりあえずデイルームに行き旦那に赤ちゃんを見に行ったことを電話で報告した。私は泣きながら話していた。旦那も泣いていた。私は指のことだけで頭がいっぱいだったけど、後から知ったことだけど旦那はその日小児科の先生にここちゃんに障がいがあるかもしれないと聞いていたらしい。


その日はほとんど寝れなかった。ずっと涙が止まらなかった。