先日夫が食事に来た日のこと。

その日も私は朝から考え事をしていた。


夕べも一昨日もあの人は飲みに行って御前様だったみたいだな。

たぶん今日はあっさりした物が食べたいはずだ。

しかし、あの人が二日も続けて飲みに行っていることを私は知らないと思っている。

本来ならあっさりした物を出すところだが…

そうだ、今日はトンカツにしよう!

そして、豚汁とベーコンとアスパラのたっぷりバター焼と生ハムたっぷりのサラダと…

脂ギッシュすぎて想像しただけで気持ち悪い…

私も食べられなかったら本末転倒だ。


あら、私ったらなんて意地悪なことを考えているんだ。

今度はトンカツを作っているつもりでステーキを焼いてしまいそうだ。

いけない、そんな意地悪なことを考えてはいけない。


でも、トンカツはしよう!


そして夫が来た。

「今日のご飯は何?」

私はニッコリ笑って

「今日はトンカツだよ」と言った。

その時、瞬間的に絶望感が顔に出たのを私は見逃さなかった。


そしてたっぷりの油でカリッと揚げていただきます。

「トンカツ久しぶりだね」と夫。

「うん、たまには美味しいね」と私。

「うん、美味しいけど大きいトンカツだね」

「うん、あそこのお肉屋さんの大きいトンカツ美味しいでしょ?」

「うん、美味しいけど多いかなぁ」

「そう?しっかり食べて」

「うん」

若干顔が青ざめているように見えた。

二連ちゃんであんな時間まで飲んでいたんだからさぞかし気持ちが悪いだろう。

そして完食。

最後まで飲んでたことは言わなかった、と言うことは仕事ではないということだ。



そして夫が帰ってからまた私は考えた。


こんな意地悪な自分が私は好きか?

いや、こんなことをしたのは初めてだ。

それにトンカツはしたけど、後はあっさりしたものにした。

トンカツ美味しかったし良しとしよう。



娘と息子には

「お母さんひどい」と言われた。



教訓

こういう嫌がらせはほどほどにした方が良さそうだ