夫は4人兄弟の末っ子。
つまり私には兄嫁が3人いる。
中でも同じ年でとても仲良くしていた兄嫁とは約37年間、お互い辛い想いをしている時は励まし合い助け合い良い関係性を築いてきたつもりだった。
今回の夫のことも、その兄嫁には最初から詳細に話していた。
夫が何をしてきて、私に何を言い何をしてきたのか、を。
私は本当にその兄嫁のことは信頼していた。
もちろんその37年間にも色んなことがあった。
兄嫁に陥れられることも何度もあった。
でも私は、いつも兄嫁の言う言い訳を、その気持ちがわからなくもないし、故意に私を陥れることなどあるはずがない、と思っていた。
今思えば私は、誰に対しても何があっても、疑うこともできない人間なのだろう。
そんな兄嫁が私が引っ越した後、他の兄嫁に
「あの子とはもう付き合わない」
と言ったらしい。
私にはどうしてもその真意が分からず、何か裏切られた思いでいる。
お互いモラハラ体質の夫ときつい姑に長年仕えてきた身。
そこには強い連帯感と信頼があったはず。
でもそう思っていたのは私だけだったようだ。
その兄嫁が私を陥れてきたことは、我が身可愛さの表れ。
自分だけを何としても姑からいい嫁だと思ってもらいたい、保身のためには誰かを陥れることも厭わない。
そんな環境下で私たちは長年生きてきたのだと再確認した。
それほど誰にとっても姑が怖かったのだろう。
そんな狭い狭い世界で38年間も生きてきたのだ。
夫と姑に"いい嫁"だと思ってもらうことだけを考えて生きてきたような気がする。
もしかしたら兄嫁は、その環境から抜け出した私のことが気に入らなかったのかもしれない。
この先姑のお世話をする人手が減ったことに腹が立ったのかも…
でも私が1番忘れられないのは、夫に言われたことを話した時の兄嫁の勝ち誇ったような、今風に言えばマウントをとったような言い方とその放つオーラのようなもの。
その兄嫁は見た目がすごく地味で一見おとなしそうに見える。
顔だけ見ていれば一見派手そうに見える私と並べば誰がどう見ても私の方がきつそうに悪そうに見えたと思う。
でも一見地味でおとなしそうに見える兄嫁の内面は見た目とは裏腹だったことを知った気がする。
私は昔から派手できつそうに思われることが多かったけど、内面はその見た目とは裏腹にとても繊細で人を裏切ったりすることもできず、なぜか正義感から損な役周りをすることもあった。
本当の私の内面は地味で控えめだったから一緒にいると安心して信頼していられたのかもしれない。
いや、もしかするとそれは自己肯定感の違いなのかもしれないな。
人は見た目からイメージをして、そのような人、というように捉えているのだろうけど、必ずしもそうとは限らない。
未だに夫も若い頃の私の見た目で勝手にイメージして判断し、本当の私を知らない。
40年以上も一緒にいても内面を知らない。
見た目は時と共にどんどん変わっていく。
それだけを見ていけば当然価値を感じなくなる時がくるのかもしれない。
長く続いていく関係性において相手の内面を知ることは必要不可欠ではないのか?
とは言え、私自身もその兄嫁の本当の所が何もわかっていなかった。
だから未だにその兄嫁のことは心に引っかかっていて思い出すたびモヤモヤする。
どんなに考えても解せない。
子供たちは「ただ単に性格が悪かったってことだよ。よく陥れられてたじゃん」と言う。
それはそうなんだけど、もし立場が逆なら?と考えると余計に理解ができない。
いや、それでもこれからも付き合ってほしい、とは思っていないけど、あの長い月日は何だったのかと思ってしまうのだ。
ただ今なぜか、小さな小さな世界を手のひらに乗せて眺めているような感覚もあったりする。
今回の夫との件で私はすっかり違う世界に移行したかのように感じているが、きっとそれは私にとって、
天からの贈り物なのだろうと理解している。
んー
何だかとりとめのない話になってしまったなぁ。