節分も過ぎ、玄関に小さな小さなお雛様を飾った。
最近家の中に少しづつ季節感を取り入れるようになって、ほんの少し心の潤いになっております。
お肌にも潤いが必要なように、心にも潤いが必要ですね。
毎日あちこちお掃除をして、時々あちこち整理して、おいしいコーヒーを飲みながら音楽に耳を傾け本を開く。
幸せなひととき。
この心の静寂は夫と別居しているからこそ得られるもの。
夫と顔を合わせる日にはこの静寂が破られ、とたんに心がザワザワする。
夫のその日その時の気分によって心を揺さぶられる。
機嫌が良ければハイテンション。
機嫌が悪ければ未だに口を歪めてとんでもなく嫌なことを言い放つ。
もちろんすごく気分は悪いが、この夫の機嫌に40年も振り回されてきたんだなぁと冷静に考えている私がいる。
夫は相変わらず息をするように嘘をつき、やましい気持ちがあると私に優しい言葉をかける。
笑えるくらいにわかりやすいその心の動き。
そして、それを冷静に観察している私。
40年もモラハラと夫の不倫を経験してきたことが、今となっては遠い昔のような気がする。
私が生きてきたと思っていた現実が本当に私の記憶通りだったのか…
何もかもが辛かった、と思っていたが今となっては全てがとても不確かなものに思える。
まだ若かった私はいつも夫の愛を量ろうと思っていたのかもしれない。
夫の心がどこを向いていようと私にそれをコントロールすることはできない。
そしてまた私の心を夫がコントロールすることもできない。
そんな当たり前のことがわからなかった。
夫だけでなくたぶん私も。
確かなものは今の私自身の心の中にしかない。
夫には今は感謝しかない。
どこに行こうと誰と会おうと、嘘などつかなくても私はもう何も思わないのに…
嫌なことがあったのなら、そう言えばいいのに…
共感してもらえば少しは気持ちも落ち着くのでは?
人に暴言を吐いたり、不快にすることを言うために口をつけてきたわけではあるまい。
何かその心にある絡まったものを一度ゆっくりほどいてみてはどうだろう、と提案したくなる。
したところで返ってくる言葉は大方予測できるから言わないけど…
いくつになっても素直な心でいたいものです。
なんだかんだ言って私は、身体はひ弱だが心はたくましいのかもしれない。