とある本を読んでいる。

 

その中に改めて考えてみようと思った言葉があった。

 

『自分たちはいいことをしている』と思っていると、
絶対ろくなことはありません。
『いいことをしていない人』に、強く働きかけようとしたり、
いいことをしているのだから、と、
図々しく超えたかになったりしやすくなります。

著書:糸井重里 『小さい言葉を歌う場所』より

 

糸井重里さんという人は数々の有名なCM広告のその時代の流行にまでするようなトレンドをつかむようなカリスマコピーライターさんで、

過去には日産自動車の【くうねるあそぶ。】や

24時間テレビの【本当の主役は、あなたです。】や

パルコや西武のコピーや

スタジオジブリ作品のキャッチコピーなどもそうだ。

となりのトトロ【このへんないきものはまだ日本にいるのです。たぶん。】

火垂るの墓【4歳と14歳で、生きようと思った】

魔女の宅急便【落ち込んだりもしたけれど、私はげんきです。】

もののけ姫【生きろ。】

様々な言葉をより簡素により美しくより心の届くそんな言葉を生み出している方です。

 

他にも、MOTHERというゲームソフトを1.2.3と発売し熱狂的なファンがいるほど。

 

そして、今現在は【ほぼ日刊イトイ新聞】というウェブサイトを主宰している。

 

一部上場企業の株式会社ほぼ日代表取締役社長である本当にすごい人だ。

 

だけど、対談されている姿は、物腰が柔らかく自分よりも遥かに若い人にでも関係なく知りたいという姿が、とても謙虚で好奇心旺盛で素敵な方。

 

私の心の師となりつつある糸井重里さん。

 

そんな糸井さんの言葉にあるように、慈善活動やボランティア、人に役立つ事業をしていることはもちろん素晴らしいことであって、社会に貢献しているということは胸を張って生きてほしいことでもあります。

 

ですが、それを自分自身で自ら『私はいいことをしているんだぞ』という態度を取ってはいけない。

 

 

余談ですが、私の母が昔よく口癖のように言っていたのが『しちゃってると恩着せがましく言うものではない』と。

 

そう言いつつ、本人は気づいていないが、結構恩着せがましく言う人だなと母の老いを感じるとともにそう思う(笑)

 

ということは母は残念ながら一流にはなれなかったんでしょう(笑)

 

 

いいことをしていると、いいことをしていることに気が付けば自信をつけ、胸を張り、少し気持ちも大きくなるのだと思います。

 

人間ですもの、きっとそうなる人多いと思います。私もそうです。

 

それを超えると、『自分一人で成し遂げたわけじゃない、周りの人に支えられてここまでこれたんだ』という事に気が付くのです。

 

そうすると偉そうにできませんよね。

 

家族の支えがあってこそ、会社の上司部下同僚と同じ目標に向かって知恵を絞ったからこそ、それを形にするために携わってくれた関係者の協力があったからこそ・・・そんな風に思えるのです。

 

オリンピックのメダリストの方は自分の努力よりも周りの支えてくれた人への感謝の気持ちを述べられたり、対戦相手への敬意を表したりするのも、あれきれいごとではなく本心なんだと思います。

 

芸能人さんでもよく言いますよね。

 

超一流の芸能人は謙虚な方が多いって。

 

明石家さんまさんは、写真やサインを求められたら時間が許すがぎりお応えするっていうのは有名な話です。

 

でもそうなるまでの間ずっとそうだったのでしょうか?

 

さんまさんや大物俳優や大物歌手はずっとそうだったのかもしれないけれど、一流の方みんな最初から一流だったわけではありませんものね。

 

きっと二流だった時代もあるわけで、その時ちょっと天狗になったり偉そうになったり、蔑ろにしたり、そんなことあったと思います。

 

ちょっといいことをしていると、していない人に対して『何でしないの?すればいいのに』って言っちゃってます。

 

自分の常識を人に押し付けるというのはとても未熟です。

 

私もまだまだ未熟モノです。

 

アドバイスという名の押し付けになってしまっているのではないかとその境界線に悩みます。

 

人は人。自分は自分。

 

アドバイスを求めている方には誠実にアドバイスを。

 

求めていない人にアドバイスはただの余計なお世話。

 

自分がいいと思っていることも、他者はいいと思っているとは限らない。

 

そこんところをしっかり肝に銘じて人間として超一流になれるように日々精進していきたいなと思います。

 

はぁ、これを書いていていかに自分が二流の未熟者なのか思い知らされます。

 

まだまだ人生の修業は続きます。

 

自分の変化が楽しみですね。