あの日
突然知らない電話番号からの着信
知らない番号からはあまり出ないように気をつけているのだけれど
あの日は虫の知らせだったのだろうか
とても気になって電話に出た
電話は母の仕事場である喫茶店から
すぐ近くの内科クリニックからだった

『娘さんですか?』
『お母さんが受診されて血液検査したところ...総合病院にすぐに行っていただきたいのですが』
と突然言われて(は?)と軽いパニックになる私

(病院に連れていくって、あぁ翌日とか早めに大きな病院を受診してくださいってことかな…え?そんなどこか悪いの?)
と一気にいろんなことを考えつつ
『はい、わかりました。』
と返答すると
『じゃあこちらに迎えに来ていただけるんですね。救急車を呼ばなくても大丈夫ということで良いですか?』
と、また脳内パニックになるような言葉が返ってきた。
(え?今から??迎えに行くの!)
『あ、明日とかではなくてですか?』
ちょっと焦ってどもってしまう
『ご本人は自分で行くと言われるのですが...病院としてはとてもご自分で運転されるのは無理だと判断しています。ご家族の方が迎えにきてくださるならこのままこちらで待っていただきますが、来るのが難しいようでしたら救急車で救急搬送させていただくので直接病院の方に行っていただくことになりますがどうされますか?』

2度目のパニック
(救急車?何それ、そんなに悪いの?)
(今から?何なの、どうしたらいいの~)
母のところまでは小一時間かかる
でも救急車なんて、絶対お母さんは嫌だろう...
『今すぐ迎えに行きます』
『ちょっと遠いので1時間ほどかかりますがよろしくお願いします』
脳内パニックだった割に、私の口は勝手にそう答えていた。

続きはまた