芥川賞の候補作にも選ばれていたこちら。

抵抗感なく読める読みやすく書かれた小説。


主人公のまどかは、中学生の頃から股から血が出るのが嫌だという理由から生理を止めたくて食事制限をしています。


血が出ることが嫌なだけのまどか

vs

〝拒食症〟という枠にまどかを当て込む大人たち


まどかは周囲との溝を感じていきます。

さらに、

例えばぐりとぐらみたいな。

がまくんとかえるくんみたいな。

そんなかけがえのない存在が欲しくて試しに付き合い始めたのが女の子だっただけで

今度はLGBTという枠にはめられる。


まどかは終始違和感を感じ続けます。


多様性をふりかざして、

自分も色々なことをその辺に落ちてるものさしで考えてるんじゃないかと

ひやっとさせられました。


こう書くと重たい小説なのかと思いますが、

爽やかに軽やかに描かれているのと

舞台が主に女子校ということもあって

青春の一時を切り取った物語とも読めます。


ものすごく読みやすいし、

でも考えごとしたいかもっていう時にぜひ!