2022年5月に読んだ本リストです。2023年の表記ミスじゃあござんせん。

ブログにアップする読書リストを1年分も溜めてしまいました。

怠惰な己を叱咤しながらも、今後もアップしていきたい所存です。

 

--------------------------------------------------------------------

5月に読んだ本


1. 『1日外出録ハンチョウ 11巻』福本伸行、萩原天晴、上原求 (漫画)
2. 『愛すべき娘たち』よしながふみ
3. 『大奥 1巻』よしながふみ(漫画)
4. 『燃えよ剣』司馬遼太郎
5. 『みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―』川上未映子、村上春樹
6. 『独裁者プーチンはなぜ暴挙に走ったか 徹底解説:ウクライナ戦争の深層』池上彰
7. 『道草』夏目漱石
8. 『池上彰の世界の見方 東欧・旧ソ連の国々 ~ロシアに服属するか、敵となるか~』池上彰
9. 『火車』宮部みゆき(再読)
10. 『ヴァラエティ』奥田英朗 
11. 『父の詫び状』向田邦子(再読)
12. 『今日がもっと楽しくなる行動最適化大全 ベストタイムにベストルーティンで常に「最高の1日」を作り出す』樺沢紫苑
13. 『やり抜く自分に変わる 超習慣力――悪習を断ち切り、良い習慣を身につける科学的メソッド』ウェンディ・ウッド
14. 『なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23』ひろゆき(西村博之) 
15. 『明暗』夏目漱石
16. 『だんな様はひろゆき』西村ゆか, wako(漫画)
17. 『倫敦塔』夏目漱石 
18. 『カーライル博物館』夏目漱石
19. 『幻影の盾』夏目漱石
20. 『ナイルに死す〔新訳版〕 エルキュール・ポアロ』アガサ・クリスティー
21. 『侍女の物語』マーガレット・アトウッド
22. 『夢をかなえるゾウ3』水野敬也
23. 『できないのはあなたのせいじゃない――ブレインロック解除で潜在能力が目覚める』 勝間和代
24. 『スタイルズ荘の怪事件 ポアロシリーズ』アガサ・クリスティー(再読) 
25. 『ゴルフ場殺人事件 ポアロシリーズ』アガサ・クリスティー
26. 『文鳥』夏目漱石
27. 『文脈力こそが知性である』齋藤孝

 

---------------------------------------------------------------------

感想を少し。

 

2. 『愛すべき娘たち』よしながふみ(漫画)

 

『大奥』『きのう何食べた?』などで有名なよしながふみさんの連作短編漫画集。

 

Amazonの紹介文では『「女」という不思議な存在のさまざまな愛のカタチを、静かに深く鮮やかに描いた珠玉の連作集』とあるけれど、描かれているどの愛のカタチも、共感できるものでとてもよかった。

 

特に第3話、第4話の主人公は、私の理想とするまるで天使のように優しい女性なのだけど、彼女がその愛を突き詰めるとそうなるしかないのか・・・と予想外の展開に唸らされた。

そして最終話のラストの娘のセリフには号泣した。

 


3. 『大奥 1』よしながふみ(漫画)

 

ドラマ化もされて有名だけど読んでなかった漫画。そして、なぜもっと早く読まなかったのか、と後悔するほど、1巻からものすごくおもしろい。全19巻。

 

赤面疱瘡という伝染病によって男が減った江戸時代の日本が舞台。男が少ないため、将軍が女で、大奥にいるのは男性。設定だけ聞くと「なんじゃそりゃ」と思うけど、読んでいると、それが単なるファンタジーではなくて、事実あってもおかしくないと思わされる説得力がある。コロナを経験した私たちには特に。そして史実とも絡めて描かれているので、歴史の勉強にもなるとう、日本史好きにもおすすめの漫画だ。

 


5. 『みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―』川上未映子、村上春樹

 

『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞した川上未映子が村上春樹にインタビュー。

村上春樹ファンとしておもしろく読めた。同じ女性として川上さんにちょっとジェラシー。



9. 『火車』宮部みゆき(再読)

 

宮部みゆき氏の代表作の一つ。

Audibleにあったので久しぶりに再読したのだが、内容がうろ覚えだったので、最後まで楽しめた。

弁護士のモデルが宇都宮健児だったこと、宮部みゆきが弁護士事務員をしていたことを初めて知った(いや、聞いたことあるけど忘れていただけのような気もする)。

 

あらすじとはあまり関係がないけれど、子供がかわいがっていた犬が同級生に見せしめに殺された話が犬を飼っている私にはきつかった。「団地暮らしのくせに犬を飼っているが生意気だ」というのがその理由だ。それを聞いた登場人物の一人がつぶやく「なんなんだよ…」という言葉が耳に残った(三浦友和の朗読もよかった)。自分が理解できない理不尽や不条理に対しては、人は呆然とそうつぶやくことしかできないかもしれない。それが悲しかった。

 


14. なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23 ひろゆき(西村博之) 

 

 

ひろゆき氏による時間術。

私自身は規則正しい生活に憧れるけれど、本書はそれとは真逆の考え方を提唱する。

寝たいときに寝て、起きたいときに起きる。そういう考え方もできるよなぁと、読んでいると元気が出る。時間の使い方とは結局その人の価値観に基づく選択の問題なのだ。

 


15. 『明暗』夏目漱石

 

夏目漱石の長編を発表順から順に読んでいこうチャレンジのラストを飾る作品。

 

会話により刻々と移っていく心情。瞬時に人はこんなに考えるものなのか、と文字で読むと面倒に感じるが、実際もそうかもしれない。ここまで丁寧に心情を書ける漱石はすごいと改めて思う。

 

本作が未完だとは知っていたが、本当に唐突に終わるので、「おう!」と声が出てしまった。

 

以下、今回のチャレンジで読んだ本。全部もう一度読んでみてもいいと思うけど、特に好きな作品を3つ挙げるなら『こころ』『門』『吾輩は猫である』かな。

 

『吾輩は猫である』

『坊っちゃん』

『草枕』

『二百十日』

『野分』
『虞美人草』
『坑夫』
『三四郎』
『それから』
『門』
『彼岸過迄』
『行人』
『こころ』
『道草』
『明暗』

 


21. 『侍女の物語』マーガレット・アトウッド

 

これはすごいものを読んだな・・・という読後感。

当たり前だった日常を奪われ、家族とも引き離され、言論の自由のない監視下で子供を産むための道具とみなされる女性たち。淡々とした文章で綴られるディストピアの世界は恐ろしい。

でももっと恐ろしいのは、戦争、革命、弾圧、虐殺など、歴史を見ればこのようなことは現実に行われていたし、ウクライナ侵攻やタリバン政権下での女性への人権侵害など、今現在も苦しんでいる人がいるということだ。

15年の歳月を経て続編『誓願』も刊行されたとのことなので、再読して続編も読みたい。



24. 『スタイルズ荘の怪事件 ポアロシリーズ』アガサ・クリスティー

 

本作はクリスティーの商業デビュー作でポアロ初登場という記念すべき作品。

Wikipediaによると、出版を何社も断られたそうだ。

女にすぐ惚れてしまうヘイスティングスのポンコツぶりが目立つ。

 


25. 『ゴルフ場殺人事件 ポアロシリーズ』アガサ・クリスティー

 

ヘイスティングスのポンコツぶりに拍車がかかる。女にいい格好したくて殺人現場を案内したがだまされて凶器を盗まれた挙句、惚れた女を逃がすためにポアロを羽交い絞めにする始末。笑える。

 


26. 『文鳥』夏目漱石(再読)

 

漱石の長編を読み終わったので、短編にチャレンジ。

 

文豪の短編の感想として、私の読書メモには

 ”文鳥を餓死させた上、家の者のせいにするとかゲスの極み”

と書かれていた。

生き物を見ると、わが愛犬ランボーを重ねてしまう故の暴言であるので許してほしい。