9月16日(水)
運命の日を迎えました。
9月4日の退院時にした骨髄検査の結果を聞きに行く日です。
このブログにもよく「マルクの結果」とか書いてますが、マルク(=骨髄穿刺)というのは骨髄液を採取する手法のことで、実際には採取した骨髄液をPCR検査にかけるわけです。
PCR検査によって、骨髄液の中に白血病細胞=遺伝子異常がある細胞がいるのかどうかを調べます。
急性前骨髄球性白血病(APL)では患者の約98%が「PML-RARα(ぴーえむえるらら)」という遺伝子異常のある白血病細胞を持っていますので、これの有無を調べると、薬が効いているかどうかがわかるのです。
ただ、今回の検査結果は今までと異なります。
なんせ、今回の結果によって、造血幹細胞移植の方法が変わりますし、転院の要否や今後のスケジュールに大きな影響があります。
そして、そもそも検査自体も今までと違う検査をします。
セカンドオピニオンで推奨されたPML-RARαの有無をより詳細に見る「Nested PCR」という検査をするのです。
この検査の結果が、
・陽性 ⇒ 妹からのハプロ移植(C大に転院)
・陰性 ⇒ 自家移植(転院なし)
と決めていました。
セカンドオピニオンのみならず、サードオピニオンまで求めて、何度も考えて出した結論です。
それではお待たせしました。
結果発表~
陰性でした!
セカンドオピニオンを聞きに行ったC大の教授にも「簡単に陰性になるとは限らない」と言われていたので、どちらかと言うと陽性の可能性が高いと思っていましたが、陰性でした。
予め、私の意見は先生&若先生に伝えていたので、今後の治療法選択は「自家移植に進むってことでいいですよね?」といったほぼ”確認”でした。
但し。
若先生が主に話をしてくれましたが、
「今回PCRの結果は陰性でしたが、ゼロに近いかと言うとそうではないと思います」
「よって、以前お話していたとおり、地固め療法の2コース目をやって生き残った白血病細胞を叩けるだけ叩いてから自家移植に移ります」
「検出限界のラインをウロウロしている(※今回はたまたま陰性だった可能性があるというニュアンス)ということも考えられますので、次の地固め療法終了後のマルクの結果が陽性ということも考えられます」
と、冷静でした
まぁ、偉そうで恐縮ですが、私も同じ見解です(笑)
それでも、自家移植に進むということは、心の準備もできるし、今後のスケジュールも計算し易くなりますし、妹にも当分仕事休まなくていいよと伝えられるわけで。
何が言いたいかと言うと・・・とりあえず、気持ちは晴れやかです
今後の入院の日程を相談し、28日(月)に再入院し、その日から治療を開始することになりました。
トラブルがなければ10月30日(金)に治療が終わり、その後造血幹細胞の摂取を行ってから退院して移植に備えることになります。
そして。
この日は進むべき道が決まったこと以外にも、感慨深い日となりました。
このブログで「先生」と呼んできた主治医との別れの日です。
”若先生”が10月から別の病院に転勤されることは既にこのブログで触れましたが、9月25日を最後に”先生”もこの病院を卒業されます。
なので、28日に再入院した時は、若先生はいらっしゃいますが、先生はもういらっしゃいません。
将来やりたいことのために、とあるクリニックに行かれるとの事。
詳しくは聞きませんでしたが、開業に向けた修行なのかなぁ~と想像しております。
初診、そして忘れもしない2019年4月25日の初発告知、2020年6月18日の再発告知、私の前にいたのは先生でした。
誠実で、嘘のつけない性格で。
特に初発の時は血球の予想がピタリと当たりました。
慎重なマルク。
色々と思い出がありますが、本当に信頼できる先生でした。
自家移植を面倒見てもらえないのは残念ですが、是非ともご自身の夢の実現に向けてご活躍いただきたいものです。
また、元気になってどこかでバッタリと出会いたいですね。
甲子園とかね
若先生とダブルでいらっしゃらなくなるのは本当に寂しい限りですが仕方ありません
先生方と別れた後は、病棟に向かいました。
本来であれば、病棟への立ち入りは新型コロナウィルス対策でNGなんですが、師長さんから「結果がわかったら是非、病棟に上がってきて教えてくださいね」と言われていたのです
退院時は転院の可能性がありましたからね。
カンファレンス中だった看護師さん達も手を止めて「あ、とーちゃん来た!」みたいな感じで注目されて、ちょっと恥ずかしかったのですが、師長さんを呼んでもらって、また月末からお世話になりますとお伝えしました。
次の5週は大部屋なんでちょっと大変ですけどね~。
保険の関係で、もうお金が出ませんし
また、耳栓生活が待っています。
欲を言えば、Wi-Fiが繋がり易い部屋の窓側がいいですね
空いてますように!
それにしても、なかなか感慨深いものがありますね。
不安に押し潰されそうだった再発の告知直後は、自分にどのような治療が待っているのかわかりませんでした。
とにかく、骨髄移植しか助かる道はないんだろう、と。
色々調べて、移植と言っても、いくつかの道があることがわかりました。
そして、沢山の方々に様々な意見ももらって、最終的には視界がクリアになりました。
その視界の先には、最後に2つの道が用意されていました。
今の病院で自家移植か、転院してハプロ移植か。
結果、今回は前者でした
あとは、信じて進むのみ、です。
多分、なんとかなる。
沢山の人が応援してくれています。
細かいことは改めて記事にしていこうと思います。
残暑が厳しい日々が続きますが、今日も皆様が健やかでありますように!