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智慧のWord - 本&テレビ&日常の話より得た智慧を紹介。-

読書、テレビ、ときに日常の話により、気になったトピックについて気ままに綴ります。

伊坂幸太郎氏と阿部和重氏が合同で書いた、長編小説。舞台は仙台。3.11の大惨事がきっかけで書かれた社会派でもあり、ハードボイルドな要素も詰まったスリル満点の一冊。

伊坂さんは私の大好きな作家の一人。
一方、阿部氏のことは今回初めて知った。

主人公は、幼馴染でありかつての親友同士だった相葉と井ノ原。彼らが、蔵王の御釜に隠された謎に引き寄せられ、ロシア人の謎の男に命を狙われながら、危険な冒険に挑む。
アウトローで問題児の相葉と、真面目なサラリーマンの井ノ原。性格は正反対だが、どちらも借金を背負い、ひたすらお金に困っている。 B29や、国際テロ、死に至るウイルス…。過去の事件に始まり、扱うテーマは国際レベル。作者二人のダイナミックな思考、そして緻密な設定にいちいち関心しっぱなしだった。伊坂さんらしく、細かな笑いも忘れ無い。
しかしこの二人の作者、章ごとに交代して書いていったらしいが、違和感を感じないほどテンションは一定していた。

父親の死の原因を探る過程で、相葉、井ノ原と行動をともにすることになった桃沢瞳、御釜の水の謎の鍵を握るかつての彼らの『鳴神戦隊サンダーボルト」ヒーロー赤木駿、幼馴染の同級生たち、劇場の支配人…など、魅力的な味方たちのキャラクターも良い。
何より、主人公の男子二人の絆が素敵だね。
壮大なテーマなんだけど、私はこの二人のちょっとした友情を感じる会話が好き。
12年前の、井ノ原の怪我の原因を作ってしまった相葉の詫びに対して、そのとき、献身的に支えてくれた女子が、今の奥さん、ということを告白するシーンとか、個人的に好きだな。
こういう、心温まる小さなエピソードを入れるのが、やはり伊坂さん、巧い。(考えたのは阿部さんかもしれないけど、、)

是非、劇場版で実写化して欲しいと思った。この、災害・天災の多い、今の時代にこそ作って欲しい映画かも。
相葉は小栗旬くん、井ノ原は関ジャニの錦戸くんあたりが良いと思う。