昨今話題になっている東京オリンピックの公式エンブレムの盗作問題。
デザインの仕事をしていることもあり、やはりこの報道は人ごとではいられない…。
佐野研二郎氏は、有名なデザイナー、アートディレクター。若手デザイナーで憧れる人も少なくない。代表作は、「LISMO!」、「ニャンまげ」、「TBSのBOOBO」など。
私も、講義を聴講したことがある。
そんな佐野氏が、ベルギーのリエージュ劇場のロゴの作者から、あまりにも酷似しているとの抗議が。佐野氏は「製作の考え方が全く違うので、正直全く似ていないと思った」と断言した。
どちらの言い分もわかる。
しかし、その後のサントリーの景品のトートバックのデザインに関しても、多くの盗用が指摘された。佐野氏のスタッフのデザイナーが担当したもの、との言葉があったが、アートディレクターという肩書きを名乗るからには、やはり監督・責任は佐野氏が負うものだと思う。実際手を動かしていなくても、ディレクションし、最後まで管理するのが彼の仕事なんだから。
さて、標題の言葉は、私の憧れるクリエイターの一人、佐藤卓氏の「クジラは潮を吹いていた。」から抜粋したもの。この本は、佐藤卓さんのポートフォリオのような一冊なのだが、ペンギンが目印のクールミントガムのパッケージデザインを製作した時の言葉。
「前から二番目のペンギンに手を挙げさせた。これに気付いた人は必ず隣りの人に伝えたくなる。売るためだけのデザイン ではなく、人と人を繋ぐデザイン。コミュニケーションとは何なのか。何かデザインの少し先が見えてきた瞬間だった。」
デザインにはサービス精神も必要なんだな。こういうの好きだ。ちょっとした遊び心がとても重要だったりする。
デザイナーのモラルが今後厳しく問われるのでは、と言われている中、こういう日本に誇れるようなクリエイターがいることも忘れてはいけない。