最近 消えていく感覚がする

あの日通った道も

あの日座った場所も 

あの酔っ払った日々も

見えない敵と表現される人害が
人々に柵を作り、壁を作り、ぎゅうぎゅうにして押し込めた

か細い声で 
「変わるから会わないなんて言わないで」と鳴いた彼の声もまた

わたしの耳元で消えていく

消えていくのだ

この長いこども時代も

自由な時間も

消えていく