ないている
恋愛というものをしたくない
それは過去があるからだろうか
人間は大人になればなるほど、合理的かどうか、効率的かどうかを追い求め、回り道をしなくなる
幼く青い世界ではあれほど広かった世界が、人間関係が、いつの間にこんなに狭くなってしまった
知れば知るほど狭くなる
なんという皮肉なのだろうか
過去を羨み現状を悲観する私はいつでも醜い
それでも
私は何故か泣いている
経験から得たデータをもとに行動している自分がいる
まるでつめたくかたいロボットのようだ
過去の嫌悪をここまで引きずると昔の私は知っていたのだろうか
深夜の布団の中で、遠くからすすり聞こえてくる車の走行音をバックミュージックに私の目からは順序よくテンポ良く涙がこぼれ落ちるのだ
誰にも会いたくない
そもそも恋愛というものはなんなのか
それも知らずに人々は恋愛をしている
消費期限付きの恋愛感情に必死で食らいつく若者は本能のままに生きていて死ぬほど羨ましい
しかし私はどこかでこの時期に急激に増えるカップルの内面に糞食らえと唾を吐き続けている
私の部屋は既に、あるいは日々刻々と誰も住めないほど狭くなっている