今週は、聖週間(ホーリーウィーク)。

木曜日から、日曜日までの大型休日です。

今日は、聖木曜日なんですが、今日が帰省のピークなので、

道が渋滞しているらしいです。

スーパーとかも、ほぼ全部お休みです。

今年は、4月9日のバタアン死の行進の記念日が、

イースターサンデーの翌日なので、月曜日もお休みです。


フィリピンの人口の8割は、カトリックだと言われているんですが、

結構、土着の信仰とか、迷信が合わさって、他にない独特の

面白い(?)習慣があるんですよ。



たとえば、ホーリーウィークが近づくと、肉食をやめるという習慣があります。

魚は食べていいらしい。

キリストは、自分の命を犠牲にしたんだから、

自分たちも、何か犠牲にしなくちゃ、ということらしい。

日曜日が来たら、堂々と肉食に戻っていいんですって。

うちはカトリックではないので、

今日はスペアリブだ!いま、オーブンの中で、焼けつつあります。

(うーん、いい匂い・・・すみません!


それから、聖金曜日と、聖土曜日には、旅行をしない、というのもあります。

金曜日にキリストが磔になったので、金曜日と土曜日は、

「神様が死んでるから、旅行をしても、旅の安全は守ってもらえない」

のだそうであります。

私が、「金曜日から、旅行に行って来まーす」って言ったら、

大家さんにびっくりされました。

おかげで、金曜日は道が渋滞しないんですよ。


ところがですねー、夕方3時から5時ごろは

旅行しないほうがいいんです。


なんでかって言うと、「キリストの磔のまねっこ」をする人たちが

いて、道が混むからなんですね。


上半身裸で、十字架を背負って、行進して、

目的地につくと、ほんとーに手に釘を打たれて、磔になる人たちが

いるんですよ。

なんでも、大きな罪を犯した人たちが、その贖罪のためにするらしいんですが、

これは、そういうことしなさいって、聖書にも書いてないし、

カトリックの司教さんたちですら、あまりいい習慣だと思ってないそうで、

毎年テレビで、「これは完全に土着信仰で、カトリック教会は推奨してない」

って、言ってはりますからね。

釘とか手に打つと、衛生上も良くないし。


大体、人間は、自分で自分の罪なんて、購えないですからね。

この磔も、決定的な間違いがあって、

ほんとは、キリストの時代の磔は、十字架からぶら下がるような形で、

足を曲げた状態で釘を打ったので、呼吸困難で死亡するのが普通だったんだそうな。


フィリピンの「まねっこ磔」では、本当に死んではいけないので、

呼吸は普通にできる磔になってます。

そんなに大きな大罪があるなら、その相手のところ行って、あやまりなさいって

感じですが・・。

ああそうそう、釘付の鎖で、背中を打ちながら行進したりもするんですねー。

自分の罪のつぐないのために、関係ない人まで渋滞に巻き込むってのは、

どうなんですか?って感じですが。


それから、最近すたれてきた習慣ではありますが、

聖金曜日と聖土曜日は、「泳いではいけない、音楽を聴いてはいけない、

踊ってはいけない、騒いではいけない」

とにかく、楽しいことはしちゃだめなんだそうです。

泳いではいけないっていうのは、旅行してはいけないのと、

同じような理由で、「おぼれても誰も助けてくれない」からだそうで。


うちの夫の一家はプロテスタントなので、

昔っから聖金曜日とか聖土曜日は、ビーチへいくことになってますが

昔はほんとに泳いでる人が少なくて、ビーチ独占!だったのに、

最近は、結構人が来ています。

いいのか、悪いのか、フィリピンも変わりつつあるんですね。