独身の頃、お給料は全部自分のために使い切るのが当たり前だった。


毎年の海外旅行。

「今年の水着」「今年のサンダル」「今年のコート」「今年のブーツ」…毎年買い足すのが当たり前。


結婚して、「やまくんの子供、いつか産みたいな」と素直に思える気持ちもあったけど、いざ妊娠に気付いた時は「これで自分の時間が無くなるんだろうなぁ~」っていう不安もあった。


そして、子育ては、想像以上に大変だった。


夜通し寝てくれなくて、ソファで座った姿勢のまま迎えた朝。

何もやっても泣き止んでくれなくて「じゃぁどうして泣いてるのよ?!」と赤ちゃん相手に本気で怒ったり。

子供に時間を取られて、散らかりっぱなしの部屋が、流しにたまったお皿が、「今日何も家事やってない」って責めてるように感じた。


でも、子供を産む前のあの頃に戻りたいか?って聞かれたら、答えは「NO!」


子育てしてて、気付けたものってたくさんある。


たんぽぽの綿毛ってこんなにきれいな丸してるんだ、とか、

すべり台の上から見る景色ってこんなに違うんだ、とか。


そして、病気をして、子供たちの笑顔にどれだけ励まされたことか。


「ママ、耳鳴りうるさいの?」「このおと耳にひびく?」

いつも私を気遣ってくれる、あっくん。


「子供を育てている」つもりだったけど、いつのまにか「子供に支えてもらってる」自分にかわっていた。


産まれてきてくれて、ありがとう。



たんぽぽ
.お友達のメアリーちゃん が撮ったたんぽぽ。