先日の3年生の読み聞かせに
持っていった絵本は
「ターちゃんとペリカン」
ドン・フリーマン さく
さいおんじ さちこ やく
ほるぷ出版
ターちゃんは、新しい長靴を波にさらわれてがっかり。
キャンプにきた少年と、年老いたペリカンとの交流をさりげなく描いています。
(ほるぷ出版HPより)
夏になったら読みたくなる本。
ターちゃんはお父さんとお母さんと一緒に
海辺にキャンプに来ます。
ターちゃんは魚釣りをし1人で出かけます。
出かける時に
「あたらしいながぐつなくすんじゃないぞ〜」って
お父さんに言われるのですが、
その言葉も
これから起きる出来事を予感させます。
釣りに出かけたターちゃんが
1年ぶりに出会うのは年取った大きなペリカン
この本を読む前に
子どもたちの中には
ペリカンを知らない子もいたようで
「ペリカン?」って声が聞こえてきたけれど、
ま、この本の絵を見たらわかるよ、と思いながら
読みました。
さて、
ペリカンが魚を取る様子を見ているうちに
潮が満ちてきて
水際に脱いだ長靴が流されてしまいます。
長靴が流されるシーンでは
「あっ!」とターちゃんの長靴を
心配する小さな声が漏れてきました。
こんなとき、読み手の私は
嬉しく思います。
もちろん、何も反応がなくとも
その読んでいる間の空気感で
子どもたちが本の世界の中に入り込んでいるのか
何となくわかるので
そんな時も嬉しく思っています。
ほとんどの子が
「ターちゃんとペリカン」の
世界を楽しんでくれていました。
絵本は本来自分の手元でみるものですが、
この絵本は
離れてみるのも
いいなと思える絵です。
特に
ペリカンが魚を獲る場面の
ペリカンが急降下するところは
速さが伝わってきますし、
波も動いて見えるのですよね。
ドン・フリーマンの作品は
温かい終わり方なのも
好きです。