先週は
月1回の読書会の日でした。
6月は
「みどりのゆび」
モーリス・ドリュオン 作
安東次男 訳
岩波書店
裕福に暮らすチト少年は,お父さんの仕事を知り,驚きました.不思議な〈みどりのゆび〉をもつトチトは,町じゅうに花を咲かせます.
(岩波書店HPより抜粋)
チトが
親指を土に押し込むと
様々な植物が芽吹き、
花を咲かせます。
チトは不思議な「みどりのゆび」で
街の色々なところに
花を咲かせます。
花が咲くことで
色々な変化が起こります。
囚人たちは
逃げるのも忘れ
優しい気持ちになり、
貧乏のため
いじわるな気持ちにもなっていた人達の
暮らしぶりは変わり、
病気だった女の子は
生きていることに喜びを感じます。
人の心を変えるのは「きりつ」ではなく、
美しい花だったのです。
「みどりのゆび」の中の
刑務所のお話が
私の中では
「ショーシャンクの空に」の
オペラを流すシーンと
重なります。
冤罪で刑務所送りとなった
主人公アンディが
刑務所内にある
放送室で
オペラのレコードを
を大音量でかけて
それを聴いた
囚人達が皆立ち止まり聴き入るシーン。
モーガン・フリーマン演じるレッドが
「今まで聴いたことのない
音楽だけれど
美しく
素晴らしいものだとわかった?(感じた?)」
(曖昧ですが…)
と
言うのです。
花でも
芸術でも
美しいもの
心動かす
素晴らしいもの
自然
文化
芸術
私たちの心が
それらによって
潤い、豊かになることで
変わるものは
あると思うのに
残念ながら
世界は
簡単に変わらない…。
物語の終盤で
チトのお父さんは
チトの行いを
責めるわけでなく
あっさり変わります。
こんな大人が
カッコいいのになと
思ってしまいます。
今の時代に
読んで欲しい本です。
左から
古い岩波少年文庫、
愛蔵版、
岩波少年文庫愛蔵版、
今の岩波少年文庫
です。
愛蔵版が欲しい〜〜!!
児童文学を楽しむ人たちの間では
植物を育てるのが
上手な人のことを
「みどりのゆびの持ち主」と
言っているのを
聞いたことがあります。
残念ながら
私は「みどりのゆびの持ち主」では
ありません。
観葉植物とか
枯らすことが多いです^^;