日々の暮らしを楽しみませんか?
兵庫県相生市のライフオーガナイザー
大西典子です。
私のライフワークの一つは
読み聞かせ活動です。
15年ほど前
娘が年長組の時、
幼稚園の園長先生が
「幼稚園で読み聞かせ活動をしたい」
とおっしゃって、
そこから
10数名のメンバーと共に
読み聞かせが始まりました。
1年間活動したのち、
「小学校でも読み聞かせをしたい」という
有志と共に
私の所属する読み聞かせグループ
『ぞうじるし本ぽ』が結成され、
今に至ります。
『ぞうじるし本ぽ』を結成する際、
メンバーには入らなかったけれど、
ご自分で読み聞かせや児童書の学びを
なさっている方から
「活動するなら責任持って読み聞かせをしなきゃいけない」
と言われました。
当時は、本は楽しいものを届ければいいじゃん、
子どもにウケるものでいいじゃん、
って思っていた私。
そして、ページのめくり方とか
発声とか
見せやすい聴きやすいための技術を
習得はしてたけれど、
彼女のいう
『責任』は分かっていなかった。
その後、
図書館や読み聞かせ活動をなさっているグループの
児童書に関する勉強会に参加して、
児童書に関する本を読んで、
そして、子どもたちに本を読む中で
彼女の言う『責任』が徐々に分かってきて、
あの時言ってくれた彼女に
感謝している。
私にとっての
『責任』とは、
聴きやすい、
見えやすい、
そんな技よりも、
見えない
芸術の力を
本の表面的でない
じんわりと心に響く力のある本を
子どもたちに届けたい。
そう思うようになった。
そして
それを持っている多くの本は
世界中のブックリストに載る
児童書たちだった。
ブックリストに載る
いわゆる『いい本』と
いわれる本は
私の中に沁みる本、
私が本の世界に入って冒険したり、
その場にいたりできる本、
登場人物に同化できる本、
今の自分に重ねて考えられる本、
うまく言葉にできないけれど、何か気持ちを揺さぶられる感覚。
って本もある。
(ここら辺が論理的に語れない)
本の世界は
ファンタジーであっても
現実の世界に通じるものがある。
子どもたちは
ただ単に楽しんでいるけれど、
それは草や木、花や動物たち自然と同じで
自然と私たちの心の琴線に
「触れましたよ」なんて言わず、
触れている気がする。
そんな本と関われることに
幸せを感じているけれど、
今は読み聞かせ活動も
勉強会もなく
自分で楽しむだけのところに
谷本清己さん が
「本を紹介しない?」と声をかけてくださった。
Facebookで7日間自分のオススメ本のブックカバー写真UPと、
繋いでいく人を紹介するというもの。
【7日間ブックカバーチャレンジとは】
・FBで、本の文化を広めよう的な活動
・7日間、1日1冊書籍の表紙だけを投稿
・その際にFBで一人を指名して繋げていく
・本の感想は書かない。画像のみ
・途中で途切れてもOK
私が1冊目に選んだ本は
私の好きな本ベスト3に入る本。
『時の旅人』
作:アリスン・アトリー
訳 :松野正子
岩波書店
父の看病をしているときに
この本のページを開くと
この本の世界に入っていく感覚があった。
以前、読み聞かせの講師の方が
お姑さんの介護をしている頃、
2階で本を読んでいたら、
1階から「〇〇さ〜ん!」と、
お義母さんから呼ばれると
本の世界から現実に引き戻されていた。
と、おっしゃっていたけれど、
父の看病をしている時、
私も先生と同じ経験をした。
本の世界に入るってこういうことか!!
と感じられた本。
イギリスの歴史も背景にある物語。
松野さんの流れるような
美しい言葉で訳されている訳が大好き。
愛する1冊。
私の豊かな生活は
こうやって楽しめる世界が
すぐそばにあることに
気がつけていることだと思う。
私を支え、
私を穏やかに
健やかにしてくれる
本と親密になり、
本を愛する人生を自分が歩むとは思っていなかった。
けれど、全てが繋がっていて今がある。
「自分の得意なことはずっと続けられていること」
そんな言葉を以前聞いたことがあるけれど、
本との関係は自然と続けられてこられたこと。
続けられていること、誰もが持っていると思います。
あなたの続けれていることは何ですか?