こんにちは
Coconfouato 佐藤です
今日はハーブ 「ホアジャオ」 のご紹介をしたいと思います
ホアジャオはミカン科サンショウ属の植物で、日本でお馴染みのサンショウとは同属異種に当たります
サンショウが日本原産で、果皮、花、果実、葉を使用するのに対し、ホアジャオは中国産のカホクザンショウと言う品種で、赤い実が熟したものを乾燥して使用します
熟した果実が赤い花が咲いたように見えることから「花椒(ホアジャオ)」と呼ばれるようになったと言われています
果皮のレモンのような爽やかな香りとしびれるような辛さは、ヒドロキシ-αサンショウオールという成分によるものです
中国の漢の時代、皇后が使う部屋は「椒房(しょうぼう)」と呼ばれ、土壁にホアジャオの実を練りこんで香りを楽しんでいました
ホアジャオがたくさん実をつけることから、子孫繁栄を願う意味もあったようです
これを真似て貴族が庭にホアジャオを敷き詰めるなど、権力の象徴としても扱われました
古くから漢方の生薬として殺菌や鎮痛、健胃などにも利用されてきました
香辛料には果皮だけを使いますが、漢方では中の実の部分も使われます
栽培には日当たりの良いところが適しますが、35度を超える環境では鉢で育て、夏場は室内など直射日光が当たらないところに移動させましょう
根が短く乾燥に弱いので、土の表面が乾いたら水やりをします
1ｍ以上の高さになると花が咲いて結実し、地植えでも冬を越せるようになります
実は熟してから2週間程度で収穫でき、収穫後は日陰に置きます
途中で種が飛び出して来ますが、そのままカラカラになるまで乾燥させましょう
種子を取り除いたら香辛料として使用できます
ホアジャオは西洋料理で使われることがほとんどなく、中国料理、特に四川料理、貴州料理、雲南料理、西北料理に欠かせない香辛料です
四川産の花椒は最高品種と言われています
柑橘系の爽やかな香りと胡椒を思わせるスパイシーな香り、そして樟脳に似た香りを併せ持ち、舌がしびれるような刺激が特徴です
香りが強いスパイスのため容器に香りが移りやすく、香りが飛びやすいので、密閉容器で保存してなるべく早く使い切りましょう
ホアジャオ使う最も有名な料理は、四川料理の麻婆豆腐です
四川発祥の「怪味ソース」は、ホアジャオ、醤油、豆板醤、ごまペーストなどでつくる、甘味、塩味、酸味、辛味などの複雑な味の万能調味料です
「五香粉」はホアジャオとクローブ、シナモン、陳皮、スターアニスなどを合わせた中国料理のミックススパイスで、料理の香り付けや食材の臭み消しなどに広く使われます
中国では淡白な鶏肉の唐揚げの味のアクセントに、ホアジャオと塩を混ぜあわせた花椒塩をつけて食べます
ホールは肉や魚、野菜などの食材と一緒に煮込んだり、炒め合わせたりします
パウダーは香りが飛びやすいので、調理の仕上げに使うと効果的です
ホアジャオの活用方法
ホアジャオを料理に加えるだけで、一気に本格中国料理の味に変身させることができます
四川風麻婆豆腐を作る際は、ホールなら他の薬味やスパイス類と一緒に油で炒め、パウダーなら仕上げにふりかけます
中国料理でよく使われるホアジャオ油は、植物油にホアジャオを漬け込むだけで簡単に作れ、料理の風味づけに活用できます
好みの量のホアジャオ、ニンニク、生姜、唐辛子、ごま油をフライパンに入れて弱火で加熱し、香りが出たら火を止め、あら熱を取って密閉容器に入れて常温で1日置くと、自家製ラー油の出来上がりです
形状別活用法
ホールは油で炒めたり煮込んだりして香りを出して使います
香りが飛びやすいパウダーは、料理の仕上げに風味づけとしてふりかけます
利用部位
漢方では果実の実も皮も使われますが、料理では果皮のみを使います
果皮の中に実が残っていると苦味が強くなるので、料理に使用する際は取り除きましょう
入手方法
スーパーのスパイスコーナーで販売されています
栽培に手間がかかり収穫までに時間もかかるので、スパイスとして市販されているものを利用するのがお勧めです
分類
ミカン科サンショウ属
収穫部位
果皮
収穫時期
4～6月
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