アカリン@R18性欲強めカップルの家族誕生小説執筆

 

 

 

オリジナルストーリー、人物の賀城修二と桃瀬里美の物語をひたすら掲載。

pixiv同様サンプル版を掲載していきます。

R18を含む、性欲強めカップルの物語。

大学生時代〜結婚〜妊娠、出産……国立大出身、両親のいない夫婦が家族をつくる。

以降連載中。

【5と0の付く日+気まぐれで更新中。毎月全6回+α更新。】 

《未来への足跡》 1〜17話 全体公開中

 

※Twitterにて支援者さま向け裏話や更新情報など呟いてます。

 

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 二人で初めて行った花火大会の帰り道、理性を保てない修二は己の欲を抑えられずにいた。

それに対して里美は… 

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蝉の声が響く。

修二が大学最後の年、里美にとって彼との初めての花火大会にでかけた。

 

「ねぇ…修二くん、再来週の花火大会知ってる?あれ行ってみたいな…予定空いてる?」

「毎年やってるやつだろ?…んー、そうだなバイトも無いし行ってみるか。俺らそういうの行ったことなかったもんな。」

 

付き合い始めてから1度も行ったことがなく、去年は大雨で中止だった花火大会。

 

日頃、バイト三昧の修二もそろそろ勉強の時間を確保しないとまずいと感じ、ここ数週間休みを取っていた。

 

秀でた頭脳と話術のおかげもあってか早々と就職は決まっていたものの、それに向けて勉強しておかなければならないことが膨大にあった。

 

それに来年からは就職するため、修二は里美よりも一足早く学生の特権、『夏休み』という存在から卒業するのだ。

この夏が修二にとって学生最後の夏休み。

 

 

花火大会当日

 

髪をアップにして、涼しげな里美。

パープルの生地に蝶の柄が散りばめられた浴衣は、里美の友人が着付けてくれた。

 

「香奈子がね、着付けてくれたの。後で彼氏と来るんだって。だから会うかもしれないわよ。」

 

大学に入ってからできた友人の香奈子は医師である両親の元に生まれかなり育ちの良い友人で、代々舞踊を嗜む家庭で育ったと聞いていた。

 

里美も育ちが良いとはなかなか言えないが界隈では有名な父を持ち、桃瀬医師のその娘という情報だけで近付く人々もいた。

 

そんな中でも父親とは別の、一人の桃瀬里美としと接してくれる友人も複数いる中で、香奈子は信頼できる友人の一人だった。

 

普段とは異なる、落ち着いた雰囲気の里美の浴衣姿に甚平に身を包んだ修二の胸も疼く。

慣れない浴衣姿で苦しさがあるのか、先程から下腹部をさする里美に修二が気づいた。

 

「どうした?腹、痛むのか?」

 

じわじわと痛い下腹部。

 

「あー、そうなのよね。香奈子の家で着付けてる時からそうだったんだけどね。たぶん排卵痛だと思う。」

 

(ハイランツウ…?)

 

 

 

 

—数時間前

 

「ごめん、ちょっと横にならせてもらっていいかな…」

「どうしたの!?里美、大丈夫!?気持ち悪い?」

「ちょいとね、朝からお腹いたくてさ。我慢してたからかな、気持ち悪くなってきたかも…なんだろうね、普段こんなことなんて無いのに…ごめん…」

 

「生理は?来てる?」 

「うん、先々週?…もう終わってる。何か病気でもあるのかしら。」

「じゃあ排卵痛かもよ?私もあるもの。」

「排卵痛…今まで無かったけど?」

「今まで自覚してなくても、今日がその症状の初めてなんじゃないの?とりあえず、ゆっくりして休んで。まだ夕方まで時間はあるから。」

「……。」

「里美さ、気をつけなよ?ちゃんと排卵してるってことは…その…修二先輩と…」

「…そうね。ある意味わかりやすくて助かるわ。もう大丈夫、ありがと。」

 

 

てっきり生理中とばかり思っていた修二は、聞き慣れぬ言葉と女性の身体への理解に対してなかなか脳の処理が追いつかなかった。

 

「ほら、卵が出ようとしてるのよ。」

「あぁ…大丈夫か?なんか、色々大変そうだな…」

 

いまいちどんな痛みなのかは分からず、男性である修二は体感できないがなんとなくは理解した。

 

頭上でパンっ!と弾けるように打ち上がる大きな花火。

里美も花火という存在は知っていたし幼い頃どこかで見たことはあるが、こんなにも間近で見るのは初めてだった。

それに恋人と来る花火大会も。

 

金魚すくいに射的、子どものようにキャッキャッとはしゃぐ里美の浴衣はすでに着崩れ始めており、途中で遭遇した香奈子が簡単に直してくれた。

 

「里美ね…あなた子どもじゃないんだから。こういう格好の時はいつもと一緒じゃあ、あっという間に着崩れるのよ。少しはお淑やかにするもんなんだけど?

里美、胸…大きさあるんだから肌蹴ると見えるわよ?気をつけて。」

「へへへ…」とニヤける里美のお尻がポンっと一発叩かれると、「里美、楽しんで。」と一言残して香奈子は彼氏と歩いて行った。

「香奈子、ありがとね!」

 

小さく手を振る姿、大学生にもなって浴衣が着崩れするほどはしゃぐ恋人、修二はこんな里美の子どもっぽいところも可愛いらしく大好きだった。

 

「香奈子ちゃんだっけ?あの子、りぃちゃんみたいだな。桃瀬にはああいうしっかりした友達が何人いても足りないよ。」

「どういう意味よ?」

 

ぷぅ…っと頬を膨らませたそんな顔も可愛かった。

本当にすべてが愛しい。

 

 

花火大会も終わり、人が減り歩きやすくなった道。

 

「そろそろ帰るか…」

 

修二と里美もアパートへと向かう。

 

「今日、来られて良かった。」

 

地面を見つめて微笑む里美はどこか寂しそうにも見える。

 

「…そうだな。俺も来年からは就職だし、あの仕事だときっとこうやって自分たちのタイミング良く行きたいところに行くこともできなくなるだろうしな。」

「…淋しいなぁ、嫌だ。」

 

絡まる2人の指が解かれ、修二の腕が里美の肩にまわると修二はそっと口付けた。

 

「大丈夫だよ。」

 

唇を離し修二が優しく微笑むと、里美は修二の腕にギュッと抱きつきこの手を離すものかと身を寄せた。

 

しばらく歩くと、足が痛むと言う里美。

少し休みたいと立ち寄った通りすがりの公園、奥のベンチに腰かけると何を言わずともキスを交わす修二と里美。

 

徐々に呼吸が乱れ始め、ここが自宅アパートであったならばどんなに良かったか。

いつも余裕の表情を見せている修二が激しく求める。

ベンチからの遠目にはチラチラと人も通る場所、2人と同じと思われる花火大会帰りであろう浴衣姿のカップルも見られた。

 

「俺、もう色々もたないんだけど…」

 

里美の浴衣の胸元が広げられ手が入りこむ。

 

「ここじゃダメっ…修二くん家帰ろう?」

 

自身の胸元をパッと抑え、修二の侵入を阻止する。

 

「俺のここ、わかるか?こんなキツくなってる…帰れると思う?」

 

甚平の上から見ただけでもわかる股の膨らみに里美の右手を乗せた。

 

 

原文4494文字

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