先日娘が本屋で選んだ不登校の中学生の女の子が主人公の「かがみの孤城」
娘から借りて、読み終えました。
これ私のこと!
って少なからず思うんじゃないかな。
不登校に苦しんだことがある人なら。親も子も。
思っていた以上に、不登校の状況を正確に表現していてちょっとびっくり。
娘も「主人公の気持ちとか行動とか、私とそっくりすぎてびっくりした」と言っていました。
描写が本当に不登校あるある過ぎて、
今現在、不登校で苦しんでいる子供や親には、読んでいるとしんどい内容かもしれないです。
特に親には厳しいかもしれないくらい、不登校初期の親の態度がひどいんだよなー。
主人公がお腹が痛くて学校に行けないと母親に伝えた時の母親の態度。
本当にお腹が痛いのに、信じてくれないとか、ため息をつくとか、いつになったら治るの?今日休んだら、来週から学校に行けるの?とか、そんなの本人が1番聞きたいだろうという事を聞いてきます。
でも、決して主人公の母親が子供を思っていない親ってわけじゃないのね。
ああ、私もこんなだったよね。
娘に心ない言葉を言ったことも
たくさん思い出されて、小説の初めの部分は結構しんどいです。
昔の最悪な自分を見せつけられているようで。
子供目線で見ると、ほんと大人ってひどいんだよなあ。あ、私も含めてです。
先生も親もこどもの気持ちなんてこれっぽっちもわかってない。
普通とか規則とか、協調とか相手の気持ちばっかり大事にさせようとする。
私の気持ちはどうなるの?
誰が助けてくれるの?
そんな状況だったら、こどもは自分だけの城を作って立て篭もるしかないんだ。
闘わなくていいよって言ってくれる人が出て、城の門を開けてもいいと思えるまで。
著者の辻村深月さんは、この小説を書く前に不登校の実態をだいぶ調べたのではないでしょうか。もしくは、本人が不登校だったとか。。。そうでなければ、こんなにこども本人と周りの感情が的確に書けないだろうな。
このお話はミステリー、ファンタジーとして読んでもとても面白いです。
いろいろ伏線がはられているので、推理好きな方は是非。
むしろそっちをメインとして読むべきものでしょうね。
興味が出たら是非読んでみてください。
