そして、若かったころのFanny Ardantを彷彿させるのが、

私が今最も魅力を感じている女性。


② Anna MOUGLALIS

(ちょっと難しいですね。アンナ・ムグラリスです。)



Le temps des cerises*


ね。

ファニー・アルダンを彷彿とさせる佇まいでしょ?

彼女はCHANEL Karl Lagerfeldのミューズとしても知られている。

香水ALLURE sensuelle のイメージにも起用されていた。

モデル出身の女優であり、

フランス人の父親と、ギリシア人の母親をもつ。


彼女とファニー・アルダンの共通点はというと、

憮然とした美しい横顔と、低音の声、知性、などがあげられる。

アンナの声はドスのきいたダミ声で、

その強い表情とともに声を発せられた時には

こちらが姿勢を正してしまうほどの威厳と、貫禄がある。


知性といったのは、まずパリのコンセルヴァトワールで

正当な演技を学んでいるといった、いわゆる「エリート」であることと、

インタビューの際の受け応えにある。

浮足立っていないというか、地に足がついているというか。


数年前、彼女はFrance 3で放送されたテレビフィルム

" les amants du Flore"(カフェ『フロール』の恋人たち)

において、シモーヌ・ド・ボーヴォワールを演じた。

この作品は20世紀伝説のカップルである

サルトルとボーヴォワールのお話であり、

この役は彼女が適役だった・・・と大変話題になった。


このように、近年のフランス映画界には「伝記ブーム」が訪れている。

記憶に新しいのは、エディット・ピアフを描いた"la mome"(邦題わからず)や、

昨年の"SAGAN"が続いている。


そして現在、

「ココ・シャネル」のふたつの伝記映画が公開中~。


それぞれの中でシャネルを演じるのは『アメリ』で有名なオドレイ・トトゥと、

もう一方が、彼女。アンナ・ムグラリスなのだ。

オドレイ・トトゥのほうに興味はないけれど、

アンナが演じるものは、ぜひ観たい。


(余談ですが・・・

私はオドレイ・トトゥが好きくありません。

彼女独特のfunnyな雰囲気?

あの大人子供みたいな独特な感じ?

魅力を感じないどころかむしろ、気持ち悪い。

フランスでも彼女が好きというひとはあまりいません。

どうしても『アメリ』のイメージが強く、

「あーあのかわいそうな子ね?」とか

「あんな子が身近にいたらちょっといやね」とか、

「なんか田舎くさいのよね」といった感じ。

女優としてこれからどのようなキャリアを積んでいくのか、

それはみんな興味のあるところですね。)


話を戻して、シャネルの伝記に引き続いて

今フランスでもっぱら話題をさらっているという噂の映画が、

「セルジュ・ゲンスブール」の伝記を製作中という衝撃的事実!


この中でもアンナは歌手ジュリエット・グレコを演じているそう。

うん。納得です。


日本でも観ることのできる作品は

『そして、デブノーの森へ』というもの。

彼女のファタルな魅力をたっぷり味わえる一作です。



Le temps des cerises*