Parisで初めての「ひとり映画」は、
モンパルナスにあるカフェ『ロトンド」』に隣接する映画館へ。
Cannesや、映画版『Sex and the city』公開・・・
そんな話題で持ちきりのParis。
でも、私が見たかったのは、
少し前に、少し話題になっていた作品。
"Le grand alibi"
フランスを代表する俳優が集結し、
パスカル・ボニゼールが
アガサ・クリスティ原作のミステリーを映画化したもの。
私はというと、
小学生からアガサ・クリスティを読み始め、
ほとんど全作品を読んでいる。
とりわけ『エルキュール・ポワロ』に関しては、
最も愛する探偵というくらい、
年季の入った筋金入りの愛好家なのだ。
さて、"Le grand alibi"。
一体、原作は何なのだろうと思っていたところ、
映画の冒頭に判明。"Le Vallon"
邦題でいうところの『ホロー荘の殺人』だった。
もちろん、読書済みだったけれど、それでも、
この面子でいかにして描かれるのかは、
興味の湧くところだった。
その豪華な面子はというと、
ミュウ・ミュウに、ピエール・アルディティ、ヴァレリア・ブルーニ・・・
そして、なんと、殺されてしまうのが、
ランベール・ウィルソンだったのだ。
ランベール・・・Je t'adore.
相変わらずプレイボーイ役(ただし、上品な)がはまる。
品性と知性を感じさせるたたずまいに、
清潔感と、なんともいえない渋さ。
あのメガネ・・・
ひとつの屋敷に、彼を愛する女性3人が集まってしまい、
彼への愛と、嫉妬から殺害されてしまうことに。
私としては、
事件関係者、特に3人の女性の心理描写や、
エルキュール・ポワロの存在なくして描かれる人物関係、
それに絡めた事件解決への経緯・・・
そんなものがどのように描き出されるのか、と
期待していたのだけれど、
結果的には
うーん。失敗、かな。
でも、ミステリーって、なんだか特別。
幼い頃に大好きで、大量に読み続けてきたからか、
無性に欲するときがある。
私の日常とはかけ離れた世界。
愛とか、欲望とか、
人の汚い部分に直面させられる。
あの、魅惑的な雰囲気・・・
***
さて、現在Parisではカンヌにも招待されていた
アルノー・デプレシャン最新作" Un Conte de Noel"が公開中。
出演は、カトリーヌ・ドヌーヴに、彼女の娘キアラ・マストロヤンニ、
そしてマチュー・アマルリックとかなり期待のできる作品。
こちらは近々、観に行くつもり。
そして、6月公開予定"SAGAN"。
こちらはなんと、作家フランソワーズ・サガンの人生を描いた作品。
サガン作品も、サガン自身も私は好きなので、
当然のことながら、観に行く予定。
観たい映画がたくさんあって、
フランス映画狂の私としては、Parisは最高の場所。
DVDのコレクションも増え続けるばかり・・・
フランス映画を観ているときは、幸せなひととき。
美味しいcaféと、chocolatがあれば、なお幸せ![]()
